12月の対露外交で何が起こるのか

2016年10月05日 06:00
日露首脳会談160902安倍VSプーチン

果たして領土問題は進展するのか(写真は首相官邸サイトより:編集部)

オバマ政権のレイムダック期、政権移行期の年末年始に、国際政治では色々起こりそうですが、日本でも12月のプーチン来日・下関会談で何が起こるのか、注視しておかないといけません。

ここのところ、安倍政権がNHKや朝日新聞を通じてここまでいろいろ発信しているということは、かなりやる気なのではないかと思いますが、もし北方領土交渉で何らかの前進と合意があるとすれば「一般論として、いかなる外交交渉でも一方がすべてを勝ち取ることは常識的にありえない」以上、過去の日本政府の主張と比べてかなり不十分な結果になることが避けられない。そもそもロシアは今、経済はともかく政治外交上は主観的には絶好調なのですから、普通に考えて、譲歩するはずがない、と思うのだが、政府の最高レベルでは何か感触があるのだろうか。

「12月の首脳会談で目に見える進展があるかどうか」は定かではない、と斎木前次官は語っている。日本側が国民をここまで期待させておいたのに実はロシア側には全然歩み寄る気がなかったと分かった場合は、国内政治上かなりのダメージがある。斎木前次官は「様々な報道もあるが、『国民に説明できる解決策が簡単に見いだされる』と、世論の過大な期待が高まることは望ましくない」と期待値を低める発信をしているようです。

しかし右派の代表格とされる安倍政権でなければ、右派が極めて強く批判してきた「4島一括返還以外での解決」を国内政治上押し通せないだろう。右派だから右派を押さえられるという特性を安倍政権は極めて有効に使ってきたのだけれども、今回もそれが発揮されるのだろうか。


編集部より:この記事は、池内恵氏のFacebook投稿 2016年10月4日の記事を転載させていただきました。転載を快諾された池内氏に御礼申し上げます。

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池内 恵
東京大学先端科学技術研究センター准教授

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