トルコのロシア大使が銃撃された背景

2016年12月20日 08:50
Andrei_Karlov

殺害されたカルロフ大使(Wikipediaより:編集部)

ロシア大使、トルコで銃撃され重体 現地報道:朝日新聞デジタル

まだ事実関係ははっきりしない。しかし次のような状況がある。シリアの東アレッポをロシアの大規模な軍事支援に支えられてアサド政権が制圧したことで、トルコではかなり反ロシアのジハード主義感情あるいは一般的なイスラーム教の政治的感情が高まっている。トルコはモスクワでロシアとイランとの3者会合に参加するところで、シリア問題で協調を模索しているところだった。

この事件の実行犯や背景はまだ明らかではないが、もしジハード主義的な立場の勢力によるものならば、ロシアへの報復というだけでなく、エルドアン政権にも「これ以上ロシアに近づけばジハードの対象にする」と警告したと受け止められうる。

また、一般にアレッポの同胞への共感と、それと不可分の反ロシア感情が高まっている様子なので既存の、過激派として知られている組織に属していない者が犯人である可能性もある。

トルコとしては、ロシアとイスラーム主義・ジハード支持層で板挟みとなる。


編集部より:この記事は、池内恵氏のFacebook投稿 2016年12月20日未明の記事を転載させていただきました。転載を快諾された池内氏に御礼申し上げます。

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池内 恵
東京大学先端科学技術研究センター准教授

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