個人的に総括してみた民進ブーメランの3類型

足立 康史
蓮舫&辻元(161224大阪)

24日、大阪で街頭活動した蓮舫氏と辻元氏(民進党サイトより:編集部)

昨日24日、大阪市内を遊説中の民進党蓮舫代表が橋下徹前大阪市長の行動を「テレビで、普通の民間放送に出ておられる方が、こうした特定の政党のまるでトップかのように行動するというのは、わたしにとっては、大きな違和感があります」と批判したという。本当にダブスタ(二重基準)にもほどがある!(報道ぶり

蓮舫氏が批判した橋下氏の行動とは、同日昼に安倍首相と会食したことだそうですが、蓮舫氏自身が代表就任後に橋下前市長と会食していたため、完全にブーメランに。その日のうちに橋下氏から「蓮舫さん、そりゃないよ」「それ(蓮舫代表との会食)はOKで首相はダメな基準を教えてよ」と反論され撃沈。(橋下氏ツイート

蓮舫氏が民進党代表に就任した時、私もなんでこんな人が代表に?と訝りましたが、最近は、やることなすこと全てがブーメランになるダブスタ政党民進党には打って付けの象徴的な人物であると、妙に納得しているところです。二重国籍問題で反省しているのかと思いきや、まったく懲りてる節がありません。

蓮舫氏は続けて「通常国会や臨時国会の維新の行動をみていると、ほぼ与党と同じだ。あらためて維新と連携するという道は、相当難しい…」とのたまったという、本当アホじゃないかと思います。公務員給与を引き上げる給与法に反対したのは維新だけ。民進党は共産党と一緒に政府案に賛成したじゃないか!

民進党のダブスタぶりは、蓮舫代表を筆頭に、枚挙にいとまがありません。今年、私が関わった人物だけでも、蓮舫代表のほかに、泉健太議運委筆頭、寺田学外務委筆頭、辻元清美憲法審幹事、小西洋之憲法審幹事、山尾志桜里議運委理事、初鹿明博前青年局長など、その徹底ぶりは憲政史上に残るレベルです。

これら懲りない面々を私なりに類型化してみました。いわゆるブーメランのタイプ分けです。地元活動の合間に軽く考えてみただけですので、フォロアーの皆様のご批判を仰げれば幸いですが、第一は反射型ブーメラン第二は指令型ブーメラン第三は信念型ブーメラン。これで網羅できるような気がします。

第一は反射型ブーメラン。深く考えずにその場の都合で言葉を発する民進党らしいブーメラン、ほとんど中身はありません。蓮舫代表が安倍総理に放った「息をするように嘘をつく」(報道ぶり)、山尾氏の「維新は法案を提出できる数をそろえてから(来なさい)」(YouTube)、初鹿氏の「まさか強行採決なんて考えてませんよね」(YouTube)。

第二は指令型ブーメラン。上からの指令でやってるだけだから現場はグダグダ、ブーメランは飛ばずに民進党の足下に落下。私への4度目の懲罰動議はTPP採決の日、安住代行から足立を黙らせろと言われた泉健太議運委筆頭が、国会法の制約(三日ルール)から別件(外務委)で逮捕せざるを得なかった顛末。

第三は信念型ブーメラン。私は今年、辻元清美議員からのこの言葉が忘れられません。「足立さん、ええもん持ってるやん。でも民進党に向けててもアカンで。私みたいにソーリ、ソーリって(政府を追及せな)!」ここまで来ると「この人を相手にしててもアカンわ」と妙に達観してしまったのを思い出します。

まあ辻元さんは信念型といっても所詮、“詐欺師”の信念ですから大したことないですが、今年の年末に、なるほどな、と思ったのが小西洋之参院憲法審幹事です。11月30日に私の事務所に来られ、何かと思ったら、一週間前の衆院憲法審査会での私の発言について、一つだけ訂正したいとやって来られたのです。

私が憲法審で、立憲主義の理解に関連して「違憲立法審査権を有しない憲法学者の一部意見を殊さらに振りかざし」云々と民進党を断じた部分について、「憲法学者が言っているから違憲なんじゃなくて、むしろ逆。」「誰もできなかった憲法違反を証明したのは私なのだ。(私が指導して)憲法学者もようやく(違憲の理由を)言えるようになってきた。」と。

小西議員曰く「民主党が去年、(安保法制の)憲法違反を証明したんです。この世で誰も出来なかった証明を我々がやったんです。それを元最高裁判事や元法制局長官や学者らに私が説明したんです!」。おいおい、そう来るかぁ!と閉口するばかりでしたが、要するに一番“賢い”のは学者らではなく私だ、と。

“賢さ”などトランプ時代には屁の役にも立たないということは往復ツイートをご覧いただければ明らかですが、蓮舫代表や山尾氏に象徴される(第一の)反射型ブーメランや、安住代表代行が繰り出す(第二の)指令型ブーメランに比べると、反面教師くらいにはなりそうです。来年は楽しくなりそうです!(往復ツイートまとめ

なお、江田憲司代表代行や柿沢未途役員室長への言及がないとお叱りを受けるかもしれませんが、彼らの言動を敢えて名付けるとすれば、残党型ブーメラン。「身を切る改革」と言いつつ文通費領収書の公開を止めてしまう、偽新(偽物維新)の残党に未来はありません。年末に総括する価値もない方々なのです。


編集部より:この記事は、衆議院議員・足立康史氏の公式ブログ 2016年12月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は足立氏のブログをご覧ください。