「小池塾」都議選候補者試験。周到な配慮が必要だ

早川 忠孝
小池塾受験票おときた

現職都議も選抜対象になった都議選対策講座の試験(おときた都議のブログより:編集部)

塾の役割は人を切り捨てるのではなく、人を育てるためにある、というのが私の基本認識である。

入塾テストは厳正にしなければいけないが、入塾した以上は塾生の持っている資質を最大限に引き出すための努力は惜しまないで欲しい。

人育てをしてこそ、塾は塾らしくなる。
あなたはダメです、などとは決して言って欲しくない。

あなたの点数は今回は〇〇点でしたが、次回に期待しています。これこれを直すときっともっと良くなりますよ、くらいのメッセージは出してもらいたいものだ。

テストは確かに人を試すが、一つのテストだけでは本当の人の力は分からない。
せめて再チャレンジの機会ぐらいは提供してあげるべきだろう。

私だったらそうするところだ。

大事な素材を傷付けたり、腐らせたりしないように、丁寧に丁寧に対処する。
私塾のいいところは、そういう優しさがあるところだろう。
合格通知や不合格の通知には、そういう優しさが滲み出るような文書を添えることだ。

ガンバレ、という一言が書き添えられていたら、人は結構頑張るようになるものである。
くれぐれも試験を自己目的化されませんように。

試験は、あくまで人を育てていくための一つの手段でしかない。

世の中の試験屋さんにはそういう意識の少ない方や低い方がいるので、注意された方がいい。
選抜するということばかりに頭が行っていると、受験した人が実は小池さんの熱烈な支持者だったという大事なことを忘れてしまう。

小池さんを待っているのは、結構アゲインストの風だったり、相当強烈なバッシングかも知れない。

ここは、周到な配慮が必要なところだ。
足元から不平不満の声が上がってくるようだと、大向こうから声を上げにくくなる。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年1月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。