「ポスト真実」はもう古い!今年は「代替可能な事実」流行へ?

2017年01月24日 06:00

オルタナティヴ

英オックスフォード辞書が2016年の”今年の言葉”に”ポスト真実(post truth)”を選んだことは、皆様の記憶に新しいかと存じます。ツイッターやフェイスブックなど、ソーシャルネットワークに”投稿=post”した内容が証券用語でいう”風説の流布”となって、まことしやかに世間に浸透してしまうという意味ですよね。使用勝手が良いかは別として、BREXITも含め2016年を代表する言葉としてふさわしい印象を与えたものです。

前代未聞の大統領選挙を経てトランプ米大統領を迎えた2017年には、どんな言葉が登場するのでしょう?早速、当のトランプ政権から新しいキーワードを世に送り出してくれました。

その言葉こそ、”alternative facts”。平たくいうと代替可能な事実と言いましょうか。

世に送り出した人物こそ、就任式でファッション番長としての地位を確立したケリーアン・コンウェイ大統領顧問です。2016年7月にトランプ陣営に参加し同年8月には選対本部長に抜擢され、トランプ氏勝利の原動力となりました。そのコンウェイ顧問は就任式明けの21日、スパイサー米大統領報道官が記者会見で就任式の参加者人数についてメディアが過小評価したとの批判に対し、NBCのインタビューで”代替可能な事実”という言葉を産み落としたのです。

「あなたは(参加者数に関するスパイサー報道官の発言を)嘘だと言うけれど、ショーン・スパイサー報道官は代替可能な事実を与えただけよ(You’re saying it’s a falsehood and Sean Spicer, our press secretary, gave alternative facts to that.」

こんなおいしい表現に、ツイッター民が食いつかないはずはありません。

以下は、ツイッターの反応。個人的には、一番下の「今から代替可能サラダを食べるわ!」がツボです。

alternative facts
(出所:Cnet

コンウェイ顧問はトランプ米大統領就任後、初めてホワイトハウスに提示された嘆願書についても一蹴しています。米大統領の確定申告書の公開を求める署名は、既にホワイトハウスが対応を迫られる10万件を超え20万件に達しました。しかしながら、コンウェイ顧問は「公開しない」とキッパリ否定。米国民がトランプ氏を米大統領に選出したいま、人々の関心事は彼自身の確定申告ではなくトランプノミクス後で好影響を受ける公算が大きい自らの確定申告書だというのがその理由です。

トランプ政権は今週中に環太平洋パートナーシップ協定(TPP)離脱や北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉、移民問題に向けた米大統領令に署名する可能性があると報じられています。安倍政権をはじめTPP加盟国にとっては、このニュースそのものが代替可能な事実であって欲しいのではないでしょうか。

(カバー写真:duncan c/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2017年1月23日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

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