「東京ゲームショウ2016」@幕張メッセ。
前年の480社を上回る614社が出展し、過去最多の出展数だそうで。
今回の注目は、VRとeスポーツ。ソーシャルゲームに沸いた過去数年とはまたステージが変わりました。
もちろんPS4発売などもあり、家庭用ゲーム部門も賑やか。
ビジネスデーだったのですが、人気ブースは人があふれ、慶賀に耐えません。
VR本番です。ソニーはVR機器を50台並べ、海中遊泳やキャラクターとの会話を楽しめる展示。バンダイナムコ(サマーレッスン)、カプコン(バイオハザード)なども注力。
VRの特設コーナーも初めて設けられました。VRはまずはゲーム、エンタメから。そして医療、教育、職業訓練などへの応用が見込まれます。2025年には市場規模が8000億円に拡大するとの予測もあります。
その熱気は長蛇の列となって現れます。ビジネスデーでも、一つ体験するのに大苦労。
そんな中、GREEのブースで試してきました。「乖離性ミリオンアーサーVR」。
えいっ えいっ えいっ
ゆる~いかんじでたのしくたたかっております。HTC製のHMDとスティックで。
ちょっと重いHMDはニンジャマスクの上に装着します。
業務連絡:ニンジャマスク、Amazonで100枚2980円で売ってるので買う。使いみちは買ってから考える。
家庭用ゲーム企業の出展は目立ちますが、ソーシャルゲーム企業の出展は控えめ。mixiもDeNAもガンホーも姿が見えません。GREEも今回はVR推しですしね。
もう一つ、今回楽しみにしていたVRが「スペースチャンネル5」。セガ・ドリームキャストの名作が15年でVRになりました。アップ、ダウン、チューチューチュー。うららの世界に没入します。
スペースチャンネル5が開発されたとき、ぼくはセガの顧問としてたいそう肩入れしたんで、うれしい。会場で開発者の岡村さんにもお目にかかり、面白かったあのころ、のお話をひとしきり。
ここに丁寧なレポートが。
「「スペースチャンネル5 VR ウキウキビューイングショー」プレイレポート。HTC ViveのVR空間に飛び込んで,うららのリポートショーを体感しよう!」
VRは井上理さんが解説してくれています。
「熱狂VR、可能性見せつけた東京ゲームショウ」
VRと並ぶ注目ポイント、eスポーツ。いよいよ日本にも波が来ます。
日本eスポーツリーグの開幕が会場で発表されました。
FPS、FIFA17、格闘ゲームの3種目を11月から年2回、半年間、戦います。
東京ヴェルディがeスポーツ部門を新設し、参入します。サンプラザ中野くん率いる「Naturals HOKKAIDO」、阪神タイガースの元投手・嶋尾康史さんの「インフィニティ大阪」など、参加チームは6つです。
ぼくが理事を務める日本eスポーツ協会が共催。
そしてこれもぼくと縁のあるtwitchが独占配信します。
(でもぼくは会場で偶然この発表に出くわすまで知りませんでした・・・)
リリースはこちらに。
「日本eスポーツリーグが11月にスタート。競技種目はFPS,FIFA17,格闘ゲームの3つ」
しかし、twitchのブース、デカいな。本気で日本市場を開拓する気ですね。
おもしろく、してください。
マンガ・アニメ人材育成事業でお世話になっている日本工学院。デジタルサイネージジャパンでお世話になっている東京工科大学。ここにも堂々と出展。エラいなぁ。こういう場に出ること、出してあげること。
しかも専門学校も大学も、学生さんたち腕利き。もうこんなに作れるんですね。企業は出たり出なかったりだけど、教育機関がたくさん軒を連ねていることに少しホッとしました。
わがKMDも南澤・チャリスチームがテレイグジスタンス参戦。研究者として、学会だけでなく、いやそれ以上に、企業やユーザなどの集結する前線に問いかけること。大事です。同僚ながら、エラい。
CGやVRの分野も長い歴史を持ちながら、まだ学者は学会に閉じこもる傾向があります。でも、ビジネスが動き、学生が作り始めると、研究者は居場所が狭くなる。みんなもっと出てきて遊ぼうよ。
VR、eスポーツという元気なジャンルと、それを支える研究教育機関。
「動き」を体感した2016でした。
編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2017年2月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。