日本のマスメディアにトランプを批判する権利はない

2017年02月27日 11:00

米政府、会見から主要メディア締め出し トランプ氏批判のCNNなど
http://www.afpbb.com/articles/-/3119146

米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)政権は24日、ホワイトハウス(White House)での定例記者会見から主要メディア数社を締め出した。これを受け、特定の報道機関をひいきする行為だとの批判が上がっている。

いや、一体どこが悪いんでしょうね(笑

これ、日本では多分テレビや新聞が大騒ぎしているんでしょうね。自分たちや、お仲間がやられたから。ざまあみろ、ですよ(笑

こんなこと本邦では記者クラブと政府が長年やっていることではないですか。新聞やテレビといった一部のメディアと政府が結託して、フリーランス、専門誌を含む雑誌などの記者を排除しているじゃない。これはなんで問題にならないのかしら?

政府とマスメディアがズブズブの関係で、制度的にやっているわけですからトランプよりも極めて悪質です。日本のマスメディアにトランプを批判する権利なんってありません。ヨッ、大統領さすがです、と褒めないと(笑

率直に申せば、記者クラブは政府に対する批判や知る権利の行使の防波堤ですよ。
つまり取材妨害と、政府に都合の悪い真実を暴くことを防止する装置として機能しているわけです。これが報道機関といえるでしょうか、大変疑問に思います。

記者クラブがあるのはガボンとジンバブエと我が国らしいですが、我が国の民主主義の成熟度はムッシュ・ムガベのジンバブエと同じレベルということです。

記者会見どころか各種の懇談会やら懇親会、勉強会やらなにやらすべて記者クラブが独占しています。これだけ厚遇されて、勉強する機会があるんだけどところが、これが素人同然なんだな。

防衛省にしても別に防衛専門の記者でもなく、数年で移動です。
しかもほとんどが若造(笑
素人が取材しているんですから、突っ込みが甘い。そもそも大臣や幕僚長が嫌がる質問なんぞしません。上司に叱られますからね。

彼らがエキスパートだったら、何で防衛省で調達がらみがある度にぼくのところに話を聞きにきて、しかもなんで何時間も初歩からレクチャーしなくちゃならないでしょうかね。まあお国のためと思って付き合っておりますが。

予算がらみの質問もしないし、できる能力がない。
そういう彼らが防衛省の取材でも軍事の専門の記者を排除しているわけです。

無論一般メディアと、専門メディアは報道する内容は違いますが、それでも知識が皆無で報道できないでしょう。
記者会見の質問なんて「大臣、沖縄なの感情をどう思われますか」とか、どうでもいい情緒とか聞いてどうするよ?
たまには大臣が泣くような質問でもして欲しいものです。

これは防衛省だけではなく、他の省庁でも同じです。厚労省では医療の専門メディアが会見に出られないし、法務省では法曹メディアが記者会見に出られない。

ぼくはこの商売して四半世紀ですが、記者クラブでそれだけ一分野を続けて追っている記者はほとんどいません。しかも役所並みの縦割り行政ですから、政治部や経済部と社会部で合同チームを作って取材することもほとんどありません。

なれ合いの見返りが、新聞社に対する公有地の払い下げだったりするわけでしょう。

こういうズブズブの関係ですから、きつい質問はできないし、他のメディアがしないように記者会見を独占しているわけです。ですから、ぼくが外務省のパスをもって会見にでると「皆様のNHK」の政治部の防衛省のキャップだった鈴木徹也(てつなり)君あたりが、ぼくに質問するなとか圧力かけるわけです。

トランプ政権のことをマスメディアが批判するなら、まず自己批判をして、記者クラブを解散してからにして欲しいものです。

 

Japan In Depth に以下の記事を寄稿しました。

60代も夢中「キノコホテル」とは?(上)

60代も夢中「キノコホテル」とは?(下)

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。

海自ヘリ問題、諸悪の根源は「現場の暴走」だ
訓戒処分を受けたが、海幕長の判断は正しい

朝日新聞のWEBRONZAに以下の記事を寄稿しました。

南スーダンで負傷した自衛隊員は救えるのか
戦死者、戦傷者を想定していない「軍隊」の危うさ

続・南スーダンで負傷した自衛隊員は救えるのか
不足するキット、十分な応急処置ができない衛生兵……


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2017年2月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。

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清谷 信一
軍事ジャーナリスト、作家

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