二重国籍をめぐる蓮舫の嘘と放送局の闇(足立議員の質問)

2017年03月08日 06:01

昨日の衆議院総務委員会で足立康史さんが質問に立ちました。一昨年と昨年の積み残し案件の棚卸しをするとして、なかなか面白いことをいってました。 

もっとも、その前に、民進党の圧力で議事録から「アホ」などの発言が削除されたことについて、過去に野党議員からされた同様ないしそれ以上の品の悪い発言が許されたままであることとのアンバランスについての不当性の指摘があり、それは、それで誠にもっともなので足立氏に分があるのですが、それは、アゴラにでも書いてくれたほうがいいので、本題の時間が少し足らなかったのは残念です。

足立氏の指摘は、放送人のモラルとからめて(総務委員会だから関連づける必要があります)、蓮舫代表が、朝日新聞紙上で「中国国籍の在日として」と朝日新聞のインタビューで語ったことと、日本以外の国籍があったままだとは夢にも思わなかったようなことを、二重国籍完全発覚のまえにフェイスブックで書いたことと、どっちかが嘘だからどっちにしても蓮舫代表は嘘つきだというような趣旨でした。 

それに対して、高市総務相も、役人の書いた逃げの答弁を読み上げるだけでなく、もう少し政治家として気の利いたことを言って欲しかった気はしました。

しかし、もうひとつの、放送法についての指摘は鋭く大問題を指摘したもので、これはこれからも議論してしかるべき対応をして欲しいところなのです。

放送法の第93条は、基幹放送事業者(テレビ・ラジオ局)は、日本国籍を有しない人、外国政府又はその代表者、外国の法人又は団体が特定役員であるもの又はこれらの者がその議決権の五分の一以上を占めてはならないとしている。 

このために、フジテレビや日本テレビは外国株主が20%を超えているが、議決権のない株主が含まれているので、なんとか基準をクリアしている。 

それに対して、取締役や理事などについては、一人でも日本国籍を有しない者がいてはダメなのだが、二重国籍者はどうかという問題がある。

これについて総務省は、日本国籍を有しない者としているのだから、二重国籍者はこれに当てはまらないといっているのだが、これは、それで済ませられないのではないか。

そもそも、22歳以上で二重国籍であることは、国籍法が想定していない状態である。

その意味で公職選挙法で二重国籍を排除していないのも、そもそもは、そんな悪い人はいないという前提だと思うが、国籍を要求しているのは、資格要件としてであるから、好ましくないにせよ、二重国籍だから排除するのは、立法論の問題である(経歴詐称は別問題)。 

しかし、放送法で国籍を要求しているのは、明らかに、外国人が日本の国益に反するように放送局を牛耳ることを排除するためである。

かつて、私は通商産業省で外資法という法律を所管する部局にいたことがあるが、そこでもそういう趣旨で外国人の出資を認めない業種のひとつになっていた。

そういう趣旨に鑑みれば、国会議員の場合と違って、外国の国籍を持つ者を排除することが本来の立法趣旨であって、二重国籍者もそれに含めるという趣旨に「解釈」することすら可能であるようにも思う。少なくとも、排除しないと、立法趣旨にあわないのではないか。 

そのあたりは、総務省の条文だけを示してさらりと逃げた答弁は不適切であろうし、ぜひ、足立氏にはより突っ込んだ質問を別の機会にして欲しいし、他の議員ももおんだいいしこいをしっかりもって議論して欲しいと思う。 

それから、ここで外国人が排除されているのは役員についてだけだが、それは役員が放送内容が日本の国益を害することのないようにコントロールできるという前提にたっているとしか解釈しようがない。 

だとすれば、現在、きちんと、そのあたり国益に反する放送内容になっていないか、チェック体制がどうなっているか議論されてしかるべきなのでないかと思う。 

もちろん、外国の立場を擁護してはいけないとかそういうことではない。ものごとの規制は過度であってはいけないが、ただ、そういう国益保護の観点が必要な程度にはされなければならないはずということだ。あくまでも、総合的に判断すべき問題であることを確認しておきたい。 

また、あらためて、二重国籍の問題について「蓮舫『二重国籍』のデタラメ」(飛鳥新社)では、蓮舫さんのことだけでなく、二重国籍問題を根本に遡っていろいろと考えていただくためのヒントになる情報を、初歩の初歩から懇切丁寧に解説してある。まだ読んでおられない方は、ぜひとも、読んでいただき、また、読むようにおすすめいただきたいと思っている。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学大学院教授

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