私の最大の味方はメディア 小池ワイド劇場を検証する

2017年06月29日 06:00

国会の政策議論を深刻に停滞させている森友問題加計問題は、ワイドショーが主導して野党がとびついたスキャンダルネタであり、争点の余地が【悪魔の証明】に行き着いているにもかかわらず「説明責任が足らない」という一点張りで不毛の時間を費やしています。森友問題も加計問題も、情報のアップストリームにおいては、とるに足りない問題として既に決着がついていると言えますが、情報のダウンストリームで不合理な【情報操作】が行われているため、アップストリームでの多くの議論が無効化されています。情報のダウンストリームで情報操作を受けるのは、主として【ディジタル・ディヴァイド】によってITから隔離されている【情報弱者】であり、日本社会に口コミで風評を広める二次媒体となっています。

このようなダウンストリームにおける情報操作を政治家が積極的に利用した場合に何が起こるかと言えば、それは「細川政治改革」「小泉劇場」「民主党政権交代」などの劇場型政治とも呼ばれる【ポピュリズム】政治です。これらの劇場型政治が日本社会にもたらした結果は一般的に評価が低く、ポピュリズム政治のリスクを証明するものとなっています。

そして今、この劇場型政治を行っているのが、東京都の小池百合子都知事であると言えます。小池都知事は「細川政治改革」や「小泉劇場」ではキーとなる助演女優として舞台で演じてきましたが、東京都知事に立候補して当選したころには、「小池劇場」の主演女優となっていました。を作って大衆の人気を得るという[ポピュリズムのメソドロジー]は当選から約一年経った今でも継続しており、これまでに舛添要一前都知事、鳥越俊太郎都知事候補、自民党東京都連内田茂自民党東京都連幹事長、東京都議会議長東京都歴代市場長・幹部石原慎太郎元都知事、森喜朗五輪組織委員会会長、丸川珠代五輪担当相などを敵役にしてきました。

その一方で、小池都知事の味方となっているのが、小池都政のブラックボックスを務める側近と小池都政の広報を務めるマスメディアです。小池都知事は一貫して東京都政の透明化を主張してきましたが、実態はその真逆であり、小池都政は、側近が関与する透明性が全くない恣意的な意思決定とマスメディアが関与する都合の良い情報のみの流布でキャラクタライズされます。

さて、マスメディアのうち、特に協力に小池都知事を支えているのがワイドショーであると言えます。中でも、築地市場の豊洲移転問題に関しては「羽鳥慎一のモーニングショー」とのシンクロぶりが顕著であり、権力を監視するというマスメディアの重要なミッションが反故にされ、互いに味方であることを示唆するような耳を疑うような発言も頻繁に飛び出しています。この記事では、両者の関係に着目することで、「小池劇場」と呼ばれるワイドショー政治について分析してみたいと思います。(冒頭写真:東尋坊-2015年撮影)

「私の最大の味方はメディア」

2016年夏に都知事候補として「羽鳥慎一モーニングショー」のインタヴューに臨んだ小池百合子氏に対して、同番組のレギュラー・コメンテイターであるテレビ朝日の玉川徹氏は、同氏の報道に対する姿勢を問いました(2016/07/21 OA)。すると、小池氏は現在のワイドショー政治を予告するような信じられない言葉を口にしました。

小池百合子氏

私をお選びいただけるのであれば、私の最大の味方はメディアになると思います。メディアのみなさんが色々とチェックしていただく。それとともに進めていきたいと思います。[キャプチャー]

東京都は世界最大級のメガシティであり、東京都の名目GDPを上回る国は、日本を含めて世界で15カ国しかありません(2014年)。都知事に当選すれば強大な独任制の権力者となる小池氏が、同じく強大な第四の権力であるマスメディアを味方にするということは極めて危険なことです。なた、このとき小池氏は、築地市場の豊洲移転についても次のように語っています。

小池百合子氏

私はまず市場関係者の方々から直接お話を伺った上でどうすればいいかということについて答えを出していきたいと思っています。(11月7日オープンの延期については)お話次第ですね。あり得る。その可能性もあると思います。

ここで、インタヴュワーの玉川氏は、以前から同番組で豊洲移転に対するネガティヴな意見を主張してきた人物であり、「豊洲移転の延期はあり得る」とする小池氏の発言が自論と一致していることを当然認識したはずです。この後、選挙戦中盤になると、世論の情勢が一変し、優勢と見られていた鳥越候補の支持が伸びずに小池氏の支持が一気に伸びました。選挙戦序盤はあからさまに鳥越候補を絶賛していた玉川氏でしたが、「小池氏優勢・鳥越氏苦戦」が伝えられると、その報道スタンスを一転し、「有権者はちゃんと見ている」という発言で小池氏支持・鳥越氏不支持を示唆しました。

小池氏が東京都知事に当選した翌日(2016/08/01)には、早速小池都知事へのインタヴューで「築地市場移転問題に関して11月の移転を延期していくということで進めていくと都議会と対立するかもしれないが、移転も含めて検討することに変わりはないか」と確認しました。これは明らかに当該問題で立場変更しないよう釘を刺したものと考えられます。

そして翌日の小池都知事初登庁(2016/08/02)に際しては次のように語っています。

玉川徹氏

選挙中のインタヴューで小池氏は「選挙が終わった後はメディアが私の最大の味方ですから」と発言した。常にメディアから注目を集めて世論を味方につけながら進めていくことをよくわかっているから、これからも大人しく進んでいくことはない。僕たちが食いつきたくなるような何かを出していくという戦略なのではないか。都連が歯向かって来たら「国民の皆さん、私は都連に対して仲良くしようとしているのに、都連は私をツブそうとしている」と言うのではないか。小池都知事は、敵を作るということが自分をひき立たせるとよくわかっている。今回敵認定されるのは内田幹事長かもしれない。そういうところに我々はまんまと乗っかっていいのかということも考えながらやらなければいけない。

小池氏の「私の最大の味方はメディア」発言を人質に取ったように玉川氏は小池氏がメディアと組む重要性を語りましたが、実はこの翌日(2016/08/03)から、同番組は自民党東京都連の内田茂幹事長を「都議会のドン」と呼ぶとともに徹底的な【人格攻撃】を始めました。このことは、同番組が小池都知事のポピュリズムに「まんまと乗っかった」ことの証左と言えます。この日、同番組の【悪魔化 demonization】の対象は都議会議長(自民党)にも及びました。就任の挨拶に来た小池都知事と都議会議長は大量のマスメディアを前にして固く握手をしました。その後、メディアの一人が都議会議長と小池都知事が記念撮影するよう要求しましたが、都議会議長は礼儀を欠くセレモニーの要求に嫌気を感じたのか、記念撮影を拒否しました。この他愛もない都議会議長の行動に対して、司会者の羽鳥慎一氏とコメンテイターの浜田敬子氏が問題化し、ヒステリックに都議会議長の人格を批判しました。さらに玉川氏は、これが「自民党のオウンゴール」「小池氏はメディアは最大の味方とおっしゃっていた」と評すると、羽鳥氏は「初日は味方につけた感じがする」と小池都知事を持ち上げました。このように、ワイドショーは【スケイプゴート】を極悪人のように取り上げて敵視し、情報弱者はこの無理矢理な倫理操作にはまってしまうことになります。さらに玉川氏は「都議会議員に何か(不都合なこと)が出てきたら、(小池都知事は)「こういうのが出てきました」と会見を通じてテレビで言う。このとき世論はどう考えるか。メディアが味方と言っているのはそういうことだ。」とジャーナリズムを否定するような発言をしています。

以上、強大な独任制の権力を持つ可能性がある都知事候補が「最大の味方はメディア」と公言するのは非常識極まりないですが、その言葉を承けて小池都知事の味方を宣言するモーニングショーも非常識極まりないと言えます。ここに、政治家の【ポピュリズム】とマスメディアの【センセーショナリズム】が融合した、テレビ朝日「小池ワイド劇場」の放映が始まりました。案の定、ワイドショーの支援によって絶対的な権力を得た都知事は暴走し、2016年8月の豊洲移転の延期や2017年6月の豊洲移転と築地再整備を独断で決めました。加計問題で正常な行政手続きの下で役人が忖度した可能性があるだけの安倍首相(議院内閣制の代表者)を独裁者と呼ぶマスメディアが、議会の議決もなしに強引に行政を先行して進めていく小池都知事(独任制の首長)を独裁者と呼ばないのは極めて不可解なことです。

小池都知事の味方は善、小池都知事の敵は悪

一般に、ワイドショーには、事物の論理的真・偽をその事物に関わる人物の倫理的善・悪に求めるという不合理が氾濫しています。これは「政治家の政策が正しくないのは政治家の人格が悪いから」とするビリーフによるものであり、ポピュリズムでは基本的にこの「偽の命題」を利用して大衆を扇動します。

小池都知事のポピュリズムの源流もここにあり、「政界のジャンヌ・ダルクである小池都知事が、利権構造を支配する都議会のドンを頂点とする巨悪の不正を暴く」なる勧善懲悪のストーリーがあたかも事実のように認識されています。「羽鳥慎一のモーニングショー」の司会者やコメンテイターにもこの「小池都知事の味方=善」「小池都知事の敵=悪」という図式が共通認識となっているものと考えられ、ほとんどのコメントがこの前提に整合的であるといえます。その典型的なものとしては、小池都知事の就任時の放送における住田裕子弁護士の発言を挙げることができます。

住田裕子弁護士

小池さんは自民党都連の利権構造にメスを入れていただくということで私達はすごく期待している。都議会との関係についてはこれからドロドロとしたものが出てくるのではないか。ここを情報公開して透明化することを期待する。

住田弁護士は、自民党都連に利権構造があるということを確固たる事実であると認識しているのは自明であり、「ドロドロとしたものが出てくるのではないか」という憶測を語っています。住田弁護士の発言にはまったく根拠が含まれていないことから、これは公共の電波を通して拡散された言葉の暴力であると言えます。小池都知事をあからさまに応援する発言は、吉永みちこ氏にも認められます。

吉永みちこ氏

議会を改革したいということで言えば、小池さんに頑張ってもらいたい。

「改革」という漠然とした言葉は、古賀茂明氏も頻繁に使うポジティヴなイメージの言葉であり、論点を明確にしないで使う場合には、視聴者に誤解だけを与えます。当然のことながら、「改革」の内容には、党派によって意見対立があるものと考えられ、放送法が適用されるテレビ放送ではできるだけ多くの角度から論点を明らかにする必要があります。論点が曖昧なままの単なる応援発言は、テレビ番組では厳に慎む必要があると考えます。

具体性のない漠然とした言葉を使って、意味なく視聴者を心理操作するのはワイドショーの大きな特徴でもあります。番組では、東京都政の利権構造の司令塔として内田茂幹事長を認定し、「都議会のドン」なるネガティヴなイメージの言葉でレッテルを貼り、氏を侮辱するような報道を続けています。内田茂幹事長に問題があるのであれば、明確に証拠を提示してから批判する必要があります。内田氏の選挙区である千代田区議選について住田弁護士は次のように発言しています。

住田裕子弁護士

小池都知事は姫の虎退治をやりたいのかなという感じがする。

この言葉が「小池都知事の味方=善」「小池都知事の敵=悪」という前提で発せられていることは自明です。五輪問題においては、小池都知事と対峙する森喜朗委員長を相変わらず悪魔化していますが、それに加えて、丸川珠代五輪担当相(元テレビ朝日アナウンサー)に対しても人格を攻撃しています。

玉川徹氏

丸川さんは私も知っている。アナウンサーは「愛されキャラ」が多いが、彼女はきつい感じのキャラだった。

とるに足らぬ話ではありますが、このような印象操作の積み重ねが「小池劇場」を作っていることは間違いありません。

2016/09/28の都議会で行われた小池都知事の所信表明演説の報道においては、羽鳥慎一氏が「小池劇場第一幕開幕」と書かれた大きなボードを使いながら、小池都知事の発言をポジティヴに紹介し、コメンテイターと一丸になって、その一挙手一投足に好意的な解釈を繰り返しました。このような報道スタンスは、近隣国の独裁者を礼賛する報道を想起させるものであり、以降小池都知事が画面に登場するたびに繰り返されることになります。まさにこの番組は小池都知事の最大の味方です。

豊洲市場報道の迷走

基本的にワイドショーは視聴者を得るためにセンセーショナリズムを発揮します。これは経済合理性を追求する通常の企業活動ではありますが、事実を捻じ曲げたり、印象操作によって視聴者に事実を誤認させることは、放送法上あってはならないことです。

豊洲市場の報道では、豊洲市場の汚染リスク(汚染による豊洲市場の運用に伴う健康被害の期待値)が極めてゼロに近く全く問題がないレベルであるにもかかわらず、科学的常識を逸脱した出演者の発言が「食の安全が脅かされる」というセンセーショナルな風評を日本社会に発生させ、豊洲市場や豊洲地域に対して決定的な損害を与えたと言えます。詳細な科学的検証は別の機会にしますが、玉川氏を中心とする「羽鳥慎一のモーニングショー」の解釈には極めて大きな問題があり、事態を大きく混迷させる原動力になったと言えます。この混迷を材料とする豊洲市場報道は、番組にとって優良な人気コンテンツとなったと同時に、小池都知事の独断的な豊洲移転延期判断を覆い隠すに十分なマスクとして機能したものと考えられます。まさに双方にとって利益のある混迷であったと言えます。

玉川徹氏

メディアがこういうふうに動いたのも小池さんが知事だということもあるので・・・

そもそも、この番組の大きな問題は、公正中立であることが求められている放送事業者の構成員である玉川徹氏が、論理的な合理性ではなく個人の価値観に基づき、豊洲市場問題等の争点がある問題について賛否を明確に表明している点にあります。この番組の豊洲市場に関する報道では、基本的な科学的解釈を逸脱したネガティヴな見解が乱発し、連日にわたり消費者に不必要な不安を与えました。これはメディアの暴走に他なりません。番組では、一方的な意見を持つ自論に好都合な「専門家」「ジャーナリスト」「市場関係者」を番組に出演させては、豊洲移転に反対の主張を導いて視聴者をミスリードするというあからさまな情報操作を行っています(私が知る限り、豊洲移転賛成を表明している市場関係者は、生田よしかつさんが2016年9月初旬頃に2回出演されただけです)。自論と合致した意見については無批判に賛成し、自論に反する意見については徹底的に批判するという玉川氏のスタンスによって得られる結論は極めて恣意的であり、完全な憶測に基づく【陰謀論】も少なくありません。このような状態を放置している放送事業者には絶望するところです。

番組に対する科学的なチェック体制が整ってないことが風評を発生させる大きな素因となっているのは明白であり、耐震問題構造問題使い勝手の問題など、番組が問題視した争点は後にことごとく否定されていきます。なお、稚拙な専門家のみならず、素人コメンテイターが根拠なく堂々と常軌を逸した不規則発言をするのもワイドショーの極めて大きな問題と言えます。

青木理氏:地下空間はかなり危機的な状況だ。
菅野朋子氏:調査で仮に問題がなくても、まだあるのではないか。これはもうダメ。
玉川徹氏:地下空間は土壌汚染の危険性を裏打ちしたものではないか。
池上正樹氏:豊洲は消費地から離れていて鮮度に影響するので非常に問題がある。
玉川徹氏:お台場の都有地に市場を移転するのがよい。
浜田敬子氏:風評は根本的問題であり、移転の白紙撤回を含めて考え直さなければならない。

さて、専門家会議によって、豊洲市場の地上部は安全であることが証明されてくると、玉川氏は苦し紛れに次のような発言をしました。

玉川徹氏

地下がどれくらい汚染されていてもアスファルトやコンクリートを敷いたら(地上には)上がってこないが、(論点は)そういう場所に市場を作ってよいかということだ。

この言説はもはやカルトの教義です(笑)。この後、玉川氏は環境問題から論点を変更して、築地と豊洲のコスト比較を始めます。ただしこの比較もかなり恣意的なもので、築地再整備については、常軌を逸したお花畑のような案と極めて楽観的な積算を提示し、豊洲移転については築地再整備案では積算に入っていない減価償却をちゃっかり加えて積算するというお粗末ぶりです。とにかく形振り構わず豊洲移転を阻止したいのか、各方面から酷評されて小池都知事すら無視した市場PT案(汚染があると問題視している豊洲に小中学校を建設するようなおバカ案)についても検討に値すると高く評価しました。

さらに築地市場の地表付近に汚染があることが判明すると、玉川氏と羽鳥氏は苦し紛れに次のように発言しました。

玉川徹氏

これからもしも築地に作るのであったら土壌汚染対策を行ってからやれる。問題はどちらの方がどれくらいお金がかかるのか。

羽鳥慎一氏

豊洲の場合には年間にかかるお金が試算されていてこのままいくと必ず赤字になるといわれている。築地もそうなのか、豊洲もそうなのかとなると、働いている人も我々消費者もどっちにすればいいのかということになる。判断は小池さんがするが、どうなるか。

今まで散々怒りをぶつけてきた地下汚染の危険性などどこ吹く風か、環境については無視、「判断は小池さんがする」と小池都知事に責任転嫁しています(笑)。そんな中、小池都知事から豊洲移転に築地再整備を加えた案が発表されました。これに対して玉川氏は高く評価しましたが、浜田氏から質問を受けると、グダグダな状態となりました(笑)。

玉川徹氏

これは相当ねられた案だ。

浜田敬子氏

今でも経営が厳しいと言っている業者がいるが、移転を繰り返して体力がもつのか。

玉川徹氏

別に小池さん側の肩を持つわけではないんだけれども、机上の空論と言われるかもしれないけれど、元々豊洲に移るといことだったので少なくとも豊洲に移るときには体力はある。戻るときに体力がない場合には、都が低利の融資をするとか、ある程度助成するとか、そういうことがある。仲卸が相当築地に戻らないと、物販だけあっても市場がないと食のテーマパークにはならない。

浜田敬子氏

今でも全国には経営が厳しい市場があるのに、二つ市場を作って成立するのか

玉川徹氏

豊洲の方はフロンの問題で冷蔵の拠点が不足する。需要はきっとある。市場外の取引をするにしてもワンストップの物流拠点として豊洲を使うことはある。仲卸とせりは築地だけでやってテーマパークとしての市場という形はあり得る。

浜田敬子氏

玉川さんはそもそも豊洲の安全・安心問題を一生懸命番組でやっていた。どうするのか。

玉川徹氏

まさにそこで、5年間で戻ってくると言うが、5年はどうするんだと。土がない。上がってくるという話なんだから、土壌が汚れているままだ。

アナウンサー

元々そこが一番問題だった。

玉川徹氏

それどうするんだというのは僕はツッコミたい。

小池都知事の肩を持ち机上の空論を展開する玉川氏は浜田氏にツッコまれて二重三重に論理破綻しています。いまだに風評被害をまき散らす玉川氏に対して、それどうするんですかと私はツッコミたいです(笑)

小池ワイド劇場

「小池劇場」は、小池都知事のポピュリズムとワイドショーのセンセーショナリズムが融合して成立したものであり、まさに「小池ワイド劇場」というのが相応しいと思います。

「小池ワイド劇場」には、舛添要一前都知事、鳥越俊太郎都知事候補、自民党東京都連、内田茂自民党東京都連幹事長、東京都議会議長、東京都歴代市場長・幹部、石原慎太郎元都知事、森喜朗五輪組織委員会会長、丸川珠代五輪担当相というそうそうたるオールスターキャストが敵役として出演しました。このうち都政を揺るがす犯人は一体だれなのか。まさにテレビ朝日「土曜ワイド劇場」を観ているような気になります。ちなみに土曜ワイド劇場では「怪しすぎる人物は犯人ではない」という鉄則があります。「小池ワイド劇場」でも、都政を本当に揺るがす犯人は、小池都知事とワイドショーが設定した怪しすぎる敵役ではない可能性があります。一つ言えることとして、今回の豊洲移転問題については、移転延期に伴う東京都民の負担額が既に100億円を超える中、小池都知事とワイドショーだけが、それぞれ人気視聴率という利益を手にしました。豊洲移転問題の勝者は小池都知事とワイドショー、敗者は東京都民であることは明白です

それにしても、「小池ワイド劇場」において小池都知事と玉川氏が使った「政治家とワイドショーの連携」というトリックは、土曜ワイド劇場にありがちなバレバレのトリックと通じるところがあります(笑)。今思えば、小池百合子候補の「私の最大の味方はメディア」という発言も、土曜ワイド劇場にありがちな「事件解明につながる伏線」の提示であったと言えます。加えて、築地再整備という無理矢理なストーリー展開も「土曜ワイド劇場」ではよくあることです(笑)。そもそも豊洲に市場を移転するということが社会科学的にも自然科学的にも唯一の選択肢であることが最初からわかっていたにも拘わらず、小池都知事がわざわざ市場PTや専門家会議に時間をかけて検討させたことは、十津川警部が「えきから時刻表」に頼ることなく実際に電車に乗って推理をするという非効率性と通じるところがあります。「小池ワイド劇場」と「土曜ワイド劇場」が異なる点は、真犯人による告白シーンがないことくらいでしょう(笑)

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