女義経・小池百合子は戦いには勝ったがそこまでかも

2017年07月02日 21:00

都庁サイトより(編集部)

小池知事の豊洲・築地併用案について、私は、「最高の選挙戦術・最悪の政策選択」と夕刊フジなどに書いたが、まさにそのとおりになった。

鵯越を馬で駆け下りるとは安倍平家の想定外。政策としては無茶苦茶な話だが、選挙戦術としてはほれぼれするしかない成功だ。そういう奇策が出てくることを半月も前に予想していたら打つ手もあるが、いきなり出てきては自民党もお手上げだった。

小池知事が新党を国政に進出させるかは分からないが、そういう誘惑には勝てないだろう。そして、ある程度の成功を収めるだろうが、成功を続けるのは、これまでの軌跡を見ても小池知事のそう得意なことではない。戦いに勝つことから、統治者として何を成すのか、確たる信念があるとはこれまでの実績からは見えてこないだけに(もしかして今度は深慮遠謀があるのかもしれないが)、正念場だ。

私は、都議会議員選挙の望ましい結果は、小池ファーストと公明で過半数をとるが、もし、公明が離反して自民と組めばそれも過半数というのが五輪へ向けて無理なく政策調整ができる穏当なところだといってきたが、自民が勝手にこけて、公明が離反したら、共産党や民進党がキャスティングボードを握るということになりそうだ。

自民党はスキャンダルはいずれもつまらない話だが、菅官房長官の対応はやはりまずかった。私はシンプルにあのスタイルが飽きられたのだと思う。「問題ない」と切り捨てるのは、勉強不足の記者に対する対応としてはそれでいいのだが、それを見ている国民を向いてないのがいけなかった。質問に対する回答としては少しズレていても、国民に分かりやすくソフトに説明するべきだった。

私は菅官房長官を少なくとも政府スポークスマンとしては交代させるべきだと思う(都議選前にスタイルを変えることを推奨してきたが)。

そして、こうなっては、これも書いてきたが、昭恵夫人の不適切な交友についての謝罪はどこかでやるしかないと思う(記者会見になれてないのでこれまで躊躇したのは理解できるが)。冒険だが、結局は昭恵隠しがケチのつけはじまりだった。

民進党にとっては、まずまずの結果になりそうで、蓮舫さんのクビをすげ替えるとか、党内改革するとか、政界再編に走る機会を失したとしたら痛し痒しか。共産党が成長しすぎたのも、民進党にとって行動の幅を狭めてしまうだろう。そして、共産党にとっても本当に民主主義の党に生まれ変わるチャンスを逃すことになる可能性が強い。

それにしても、馬鹿げていたのは、自民党が小池知事自身を叩いたことだ。いくら正論を吐いても、支持率が高い女性知事を叩いていいことなどない。それは、かつて、滋賀県で当選一年目の嘉田知事を自民党が攻撃して惨敗したときの再現になるだろうと私は言ってきたが、やっぱりそうなった。

公明党は賢明に動いたし、あらためて、自民党に公明党抜きでやったらとか愚かなことを考えたらどうなるか思い知らせたわけだ。しかし、小池ファーストの勝ちすぎは痛し痒しだ。

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学大学院教授

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑