「うん、すごい」と上司を唸らせる文章とはどんな文章

2017年08月25日 06:00

写真は山口氏。SuperWriter講座/上海のスタジオより

ビジネスパーソンと話をすると、意外にも文章を書くことを苦手にしている人が多いことに気がつく。今回は、『残念ながら、その文章では伝わりません』 (大和書房)の著者であり、フリーライターとして活動をしている、山口拓朗氏(以下、山口氏)に、文章の書き方について聞いた。うまい文章の書き方にはコツがあるようだ。

ネガティブワードをポジティブワードに

ネガティブな言葉は周囲を不快にさせて意欲を減退させる。ネガティブな言葉を多用すると信用を落としかねないので注意が必要になる。ネガティブな言葉を使いそうになったら、ポジティブな言葉に置き換えなければいけない。

「もちろん、ネガティブな言葉を使うか、ポジティブな言葉を使うかは、シチュエーションにもよります。その文章の目的や対象読者、読者に受け取ってもらいたいメッセージ、読者のなかでわき上がるであろう感情などを見極めながら、上手に使い分けましょう。ポジティブに置き換えるとは次のようなものをさします。」(山口氏)

○しかめっ面 → 真剣な面持ち
○おしゃべり → 社交的
○頑固 → 信念がある
○往生際が悪い → 粘り強い
○口が悪い → 正直
○怒りっぽい人 → 熱血漢
○無口 → 思慮深い
○鈍感 → 小さなことを気にしない
○飽きっぽい → 切り替えがうまい
○欲深い → 素直

10事例ほど挙げたがイメージはつかめだろうか。それでは、ここで皆さまに問題を5問ほど考えていただきたい。次ぎの文の○○を埋めてもらいたい。答えは記事の最後に紹介している。山口氏によれば、5問中3問以上の正解であれば、センスがよいとのことである。

<問題>
(1)悲観的 → ○重  ※○には漢字1文字
(2)老けている → ○格がある  ※○には漢字1文字
(3)忙しい → ○実している  ※○には漢字1文字
(4)だまされやすい → ○粋  ※○には漢字1文字
(5)落ち着きがない → ○○○旺盛  ※○には漢字3文字

仕事ができる人はクッション言葉を使う

ビジネスメールでは「相手の感情」を考えなくてはいけない。そのため、クッション言葉が重要な役割をもつことがある。次ぎのケースを見ていただきたい。

「クッション言葉とは、相手にお願いや依頼、質問、反論、意見、指摘、謝罪 などをするケースで重宝する『前置き』のことです。以下が『クッション言葉』です。用いなかった場合と比較してみると、その差は一目瞭然です。上が普通の文章、下がクッションを言葉を入れた文章になります。」(山口氏)

○本日中にご返信願います。
○(お忙しいところ恐縮ですが)、本日中にご返信願います。

○今日は19時集合でお願いします。
○(誠に申し訳ございませんが)、今日は19時集合でお願いします。

上と下の文章を比較してもらいたい。下のほうが好印象を与えないだろうか。クッション言葉の「お忙しいところ恐縮ですが」が入っていると柔らかい印象になる。次ぎも、クッション言葉の「誠に申し訳ございませんが」が入っているのでより丁寧な印象を与えることがわかる。では、次ぎにいくつかの事例を紹介したい。

○表記が間違っています。
○(誠に申し上げにくいのですが)、表記が間違っています。

○今回は参加ができません。
○(残念ながら)、今回は参加ができません。

○辞退させていただきます。
○(誠にありがたいお話ですが)、辞退させていただきます。

「お願いするにせよ、質問するにせよ、断るにせよ、指摘するにせよ、自分が望む結果を得たいのであれば、相手の機嫌を損ねてはいけません。相手の機嫌を損ねると、結果的に、仕事の目的を達成しにくくなるからです。その点、クッション言葉の効果は絶大です。心あるひと言を添えることによって、気づかいになります。」(山口氏)

「さらに、相手に敬いや気遣いが伝わりやすくなります。相手の機嫌を損ねないどころか、機嫌をよくすることもできるのです。クッション言葉を書くこと自体はひと手間です。でも、そのひと手間をかけるかかけないかによって、その人が仕事で得られる成果が大きく変わります。微差が大差を生むと心得ておきましょう。」(同)

本書は文庫サイズながらも、図解も多く非常にわかりやすいテイストに仕上がっている。さらに、ケースが多いことから、反復学習が可能だ。文章の基本的なスキルを学びたい人にとってはおすすめといえるだろう。

<問題>の回答
(1)悲観的 → 慎重
(2)老けている → 風格がある
(3)忙しい → 充実している
(4)だまされやすい → 純粋
(5)落ち着きがない → 好奇心旺盛

なお、新刊『007(ダブルオーセブン)に学ぶ仕事術』は、「007ジェームズ・ボンド」が社内の理不尽に立ち向かう想定で書き起こしたマネジメント本になる。社内の理不尽に対してどのように立ち向かい対応するのか、映画シーンなどを引用しながら解説した。

尾藤克之
コラムニスト

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