このたび、ゲーム関連5団体は、「eスポーツ団体の統合・新設」に向けた取り組みを開始することを発表しました。
eスポーツ3団体:JeSPA、e‐sports促進機構、JeSFと、CESA・JOGAによる新団体設立に向けた統一行動です。
大きな決断、大きな行動です。
http://jespa.org/information/1092
5団体は、国際大会への選手団派遣や国産ゲームタイトルの供給などに向け、日本オリンピック委員会(JOC)への加盟を目途として、年内に新団体の設立を目指します。
この新団体は、ゲーム業界団体の協力を得てeスポーツ業界団体が統合を図るもので、世界に類を見ない取り組みとなります。
新団体は、プロライセンス発行等を行うことで、eスポーツ選手が日本及び世界で活躍できる環境の整備を進め、eスポーツ選手の地位向上に努めていくこととしています。
これにより、JOC加盟→IOC加盟を経て、2022年アジア大会への参加、そして五輪正式種目化が期待される2024年パリオリンピック参加の道が開かれます。
公式プロが認定されることで、景表法の賞金10万円規制も非適用となり、大きな資金が動くエンタメ産業の道も開かれます。
ぼくはJeSPA(日本eスポーツ協会)の理事として、日本をeスポーツ大国とすべく課題解決に取り組んできました。
その一つが団体統一でした。
分裂していた男子バスケット団体が五輪参加資格を失う騒動があったように、eスポーツも団体統一は大きな課題であり、難問でした。
しかし、海外でのeスポーツ熱の高まり、正規スポーツとしての認知の増進などを背景に、関係者が利害を超え、一致に向けて汗をかくこととなり、さまざまな調整を経て、このたびの発表に至ったものです。
関係者全員の英断に頭を下げます。
eスポーツ3団体とCESA(コンピュータエンターテインメント協会)、JOGA(日本オンラインゲーム協会)という2つのゲーム業界団体とが手を組むことも重要です。
ゲーム大国である日本の産業技術力をバックに、eスポーツの後進国から一気に先進国へと歩み始めたい。
なお、CESAは2年前にJASGA(ソーシャルゲーム協会)と合併した法人です。
ぼくはJASGAの事務局長を務めていましたが、吸収合併で強固な産業基盤が形成されると判断し、自分のクビを切った仕事です。
「JASGAとCESAの合併」
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2014/12/jasgacesa.html
今回の件が進めばJeSPAは解散になるので、またぼくは自分のクビを切って前に進める仕事です。
いい仕事。ほとんど何もしてないんですけどね!
成就まで、みなさまのご理解とご支援をお願いいたします。
編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2017年9月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。