サンフランシスコの科学館、エクスプロラトリアムに寄ってきました。
2002年、子ども創造・表現のNPO「CANVAS」を作るに当たっては何度も訪れたのですが、2013年にPalace of Fine Artsからピア15・ピア17に引越ししていまして、移転後初めて参りました。
ここは観客が触って体感できるハンズオン展示の老舗。
体験型の科学と芸術の展示で、科学を知識だけでなく体験によって理解することを重視しています。
ぼくたちも日本でワークショップを展開するに当たり、参考にしてきました。
ここからファシリテイターをお呼びし、日本でワークショップを開催してもらったこともあります。
15年前のことです。
お世話になりました。
移動に先立って、ピア15の歴史的な内装と外装が広範囲に改装されました。
新サイトには600以上の展示品があり、その25%がここ専用に開発されたそうです。
一部を除き、展示品はこの現場で開発され、製作されています。
光と音の物理学、人間の行動、生活システム、電気などのギャラリーに分かれていることは以前のままですが、さらに環境、天候、風景に焦点を当てたベイ天文台ギャラリーなどが設けられています。
アナログでリアルなハンズオンを重視していますが、さすがにデジタルものも増えていました。
でも必然的な使い方に抑えています。
これはアニメ製作。
「空の段ボール箱、そしてはさみと糊で、幻想的で未知の世界に旅する。」
この夏、Cardboard Institute of Technology(CIT)のアーティストによって設けられた段ボールの宇宙、WildCard。
渦巻きの村、曲がりくねった川の墜落した蒸気船、地下の覗き穴、砂漠のモーテル、緑豊かな森林、そして火山。
金曜日の夕方には、創造的な工芸をすることができる活動やワークショップが開かれるそうです。
この渦巻システム、もっとデカいのが名古屋市科学館にもあったな。
エクスプロラトリアムは、教科書と試験による教育に代えて、インタラクティブな方法で科学を体験する機会を与えようとしてきました。
自然現象を直接観察したり操作したりする機会を学習者に提供してきました。
それは今はやりのSTEMとアクティブラーニングに直結しています。
その教育面での考え方は、教師とのコミュニティを通じて共有され、全米・世界に広がっています。
指導者、教師のために新しい知識・手法を開発することもここのミッションです。
ぼくはこうした子ども施設を巡り続けていまして、いくつかメモしてきましたんで、参考までに貼り付けておきます。
「サンノゼ、2つの子ども博」
「メキシコの子ども博「パパローテ」」
「バルセロナ、今回は科学館。」
「オースティンの子ども施設」
「ニューヨーク・キッズ出張報告」
「名古屋市科学館に行ってきたよ」
「パリ、ラ・ヴィレットのデジタル科学館」
エクスプロラトリアム、んじゃまたね。
おまけ。
サンフランシスコのMOMA。久々に、パイク。
も一つおまけ。
このThe Dance of Life を見にオスロのムンク美術館に行ったとき、休館だったんです。
サンフランシスコのMOMAで会えました。
編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2017年11月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。