誤解を招く「カタカナ英語」を使ってはいけない

2017年12月20日 06:00

写真は書籍画像

いよいよ年末が迫ってきた。この時期は、決算関連や1月からの組織体制、昇進昇格などを検討する会議が増える。成果に是非に関わらず、いまのメンバーが居るからやってこれたのも事実。その認識にたったうえで、上司は会議に臨んでもらいたい。しかし、このたぐいの会議は簡単ではない。意気込みすぎて空回りした経験はないだろうか。

だったら会議のプロに聞けば要点が抑えられるに違いない。沖本るり子さんは、「5分会議」を活用した、人財育成や、組織活性化の講師・コンサルタントとして活動中。TBS報道番組Nスタで“プレゼンの達人”と紹介された。近著に、『生産性アップ! 短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」』(明日香出版社)がある。

誤解を招く「カタカナ英語」は使わない

――「ワイズ・スペンディング」「リセット」「アウフヘーベン」。これは、小池百合子都知事が使用したことで話題になったカタカナ英語である。カイロ大卒で語学に堪能な小池都知事ならではの言い回しだが、一般的には理解されていない言葉もある。一般のビジネスパーソンが使用するなら、カタカナ英語は避けたほうが無難だろう。

「カタカナ英語は、誤解を招く元です。『私たちのミッションを考えると社員一丸となって、コンセンサスをとらなければ、モチベーションは下がってくると思うんだよね。だから、何から行うかプライオリティをつけそれをみんなにコミットメントさせればいいんじゃないかなぁ』。このようなカタカナ英語の会議は危険です。」(沖本さん)

「ミッション、コンセンサス、モチベーション、プライオリティ、コミットメントって何
ですか?最初は、何となくの意味で理解したつもりで話が合うのですが、時間の経過とともに話にずれが出てきてもめることが多いのです。人によって言葉の解釈や訳が違ってくるからこのようなトラブルが発生します。」(同)

――カタカナ英語の問題点は複数の意味を包含する点である。「invitation」というカタカナ英語は、チケットなどの招待状をイメージする人が多いのではないか。しかし、「勧誘」「魅力」「誘惑」というまったく別の意味にも使うことがある。単なる勧誘で誘引されている意味として「invitation」が使われていても間違いではない。

「例えば、『モチベーション』という言葉について考えてみましょう。あなたは、この『モチベーション』をどのような意味で解釈して使っていますか?以前、上司と『モチベーション』について話をしていて、言った言わないと話がかみ合わないことがありました。『モチベーション』は、どういう意味で使われていますか?」(沖本さん)

「上司は、『動機づけ』と解釈し、部下が自ら企画の提案をしてくれるきっかけになればと考えていました。私は、『やる気』と解釈してました。お互い『モチベーション』の解釈が違っていることが判明したのです。これが複数人数での会議だったらどうでしょうか?解釈の違いに気づかず、話はかみ合わない事態を引き起こします。」(同)

「カタカナ英語」はなるべく使わない

――カタカナ英語は使わないにこしたことはないが、使う場合には「モチベーションは『やる気』として話をします」と事前にすり合わせる必要が出てくる。

「考えてみれば、カタカナ英語を頻繁に使うことに何の得があるのでしょうか。『私たちの使命を考えると社員一丸となって、合意をとらなければ、やる気は下がってくると思うんだよね。だから、何から行うか優先順位をつけそれをみんなに約束させればいいんじゃないかなぁ』。この表現であれば解釈の相違は低くなります。」(沖本さん)

――参考までに、日本語で言ったほうが良い「カタカナ英語TOP10」は次のとおりである。1位コミットメント、2位ユーザー、3位エビデンス、4位スペック、5位アジェンダ、6位コンセンサス、7位フィックス、8位ジャストアイデア、9位シェア、10位ペンディング。(R25調べ/協力・アイリサーチ)

やはり、カタカナ英語は使わないほうが良さそうだ。必要ならそのためのルールをつくらなければいけない。最初に必要な意味づけをしておくことで誤解は防ぐことができる。しかし、そもそも、使用の是非について吟味をする必要性があるかもしれない。

尾藤克之
コラムニスト

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