新陛下は自衛隊観閲と靖国参拝を:平成カウントダウン③

2018年01月30日 11:30

Wikipediaより:編集部

今上陛下のご功績として歴史の中で記憶されることは、災害地などを訪れて国民の苦難に寄り添われたことと、戦争を反省して平和を希求する姿勢を世界に示され、日本の皇室への信頼感を高められたことだろう。

しかし、世界の君主が果たしている役割と比べて、明らかに欠けたものがあり、それは、皇太子殿下が即位後に優先的に取り組むべき課題として残されたのだ。

それは、自衛隊など「国を守る仕事」に就いている人々を激励し、国を守るために命をささげた人々への敬意を高められることではないか。

皇太子殿下は、英国に留学された経験がある。そこで、各国の王室が軍務に付くなど国を守る先頭に立って国民の信頼を得られていることや、現代のロイヤル・ファミリーが国を守る先頭に立ってきたからこそ尊敬されている歴史についても学ばれたはずだから、この問題の重要性を分かっておられると思う。

そして、新陛下にそういう問題に取り組んでもらうためにも、憲法や靖国神社の問題を、きちんと整理すべきだ。

立憲民主党などが、憲法を改正しなくても、自衛隊が憲法違反だと国民は思っていないから問題ないというなら、天皇陛下が自衛隊の観閲式に出席されたり、皇族の方々が体験入隊されるなどしても、野党もマスコミも反対しないようにしてもらいたいものだ。体験入隊など男性でなくともよいわけで、佳子様にぜひ一週間でも自衛隊に入隊していただきたいものだ。

縁起でもないといわれそうだが、東アジアの軍事的緊張の高まりを語るまでもなく、平成の次の時代には、戦後初の「戦死者」が出るだろう。現に、訓練時の殉職者は出ている。警察や消防、外交、経済協力も同様で、本当に「殉職者ゼロ」にこだわったら職業的責任を果たせない。

たとえば、消防士の殉職ゼロを実現したければ、燃えている建物のなかには入らないようにすればいいのだが、それでは、いまよりかなり多くの被災者が焼け死んでしまうだろう。警察官が銃を持っていたら警官が近づかないというわけにはいかない。

外交交渉をしているときには、体調が悪いから休むではすまないことも多いし、衛生状態や医療条件が悪いところで死んでしまう外交官なども多いのである。それを自衛官は、危ないところには絶対に行かないというのはおかしいのである。目標とすべきは、合理的な率以下にとどめることでゼロであるのはおかしい。

ただ、国民のショックをどう克服するのかは重大な問題だ。そのとき、陛下がどう対応されるかも考えておくべきだろう。

靖国神社も、何らかの「変化球」による解決をしてでも、天皇陛下が安心して参拝される条件を整えるべきだ。私は、いわゆるA級戦犯の分祀に賛成だが、どうしてもいやなら、靖国神社の鳥居の前に無宗教の慰霊碑でもつくって、陛下や首相はそこに参って神社にもまいったのかどうかは、他人には分からないようにするなどという手もあると思う。

私は憲法第9条の存在は、戦後半世紀においては、総合的に見てメリットが大きかったと思う。だが、北朝鮮の核武装と、中国の軍事的強大化の一因になったことは争えない。第9条の理想と、現実のギャップは拡大する一方である。

神学論争が無意味とは思わぬが、現実の状況に対応できるかが問題だ。

1つの回答は、北朝鮮や中国がこれ以上、軍事的プレゼンスを高めるなら、日本も変わるという覚悟を明確化することである。それこそが「平和国家」の建前を現実に大きく変えないですむ予防薬であると思う。第9条の理想は、世界にそれを広めることであり孤高を保つことではない。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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