皇后陛下も熟読?女性週刊誌の力と眞子様結婚延期

2018年02月11日 11:30

眞子様結婚延期の発表は、新聞とテレビしか見ない人々にとっては、寝耳に水だったと思う。しかし、昨年5月のNHKによる婚約報道の直後から、小室氏とその周辺のさまざまな問題点は関係者の間では語られており、週刊誌やネットではさまざまな詮索が行われていた。

その後も、母親の信心や借金の問題が週刊誌によって報じられ、2月第一週に週刊文春と週刊新潮が大々的に取り上げる事態となり、2月7日には延期の発表となった。

この間、新聞もテレビもまったく問題を報じず、新聞とテレビという“石器時代のメディア”しか見ない人は、蓮舫二重国籍事件のときと同じように埒外に置かれてしまった。

もっとも、蓮舫のときは、ネットが主役だったが、小室氏については、週刊誌が主役だった。関係者への直接取材による裏取りという週刊誌がもっとも得意とする分野だったからだ。週刊誌も皇室関係では慎重で、いい加減なことは書かない。

そもそも、週刊誌、とくに女性週刊誌は皇室の世界では非常に地位が高い。美智子皇后の結婚以来、戦後の皇室人気を支えてきたのは彼らなのである。また、皇族の方々、とくに皇后陛下は女性週刊誌の記事を熟読しておられるということはよく語られることで、今回の、延期決定にあっても報道をご覧になった皇后陛下のご心配が影響したという報道もある。 

私もこの問題を「アゴラ」で早くから取り上げてきたが、噂としてはそれ以前から聞いていたことでも、週刊誌が報道するのを待って、事実関係に信憑性があるという前提になってから展開していたのである。

とはいえ、週刊誌の報道は、テレビのワイドショーがそれを追わない限りは、一般の人に知れ渡るというほど出ないことは、同じ「小室」でも「小室哲哉氏の不倫騒動」に比べて拡散度合いに大きな差が出たのである。どっちが重要かとは関係ないのである。

そして、すでに池田信夫氏が書かれているように、今回はNHKの変則的な動きが混乱を助長した。 

眞子様と小室氏の交友をスクープしたのは「週刊女性」で、2016102日に東急東横線の車内で隠し撮りし、男性の名前や顔画像を伏せて会話の内容とともに報道したのである。週刊女性は写真の男性が眞子様の婚約者となる小室圭さんだったことを延期の報道のなかで明らかにした。(「眞子さま、ガッチリ体型のイケメンと横浜デート後に東横線でラブラブなご様子」週刊女性2016111日号)        

ついで、2017年5月16日に、NHKが婚約を報じ、その後、正式発表されたののだが、このスクープをものにしたのは、社会部の橋口和人・宮内庁キャップである。

橋口氏は、2016713日の生前退位のときも、スクープしただけでなく、まだ、宮内庁幹部が否定しているにもかかわらず、『ニュースウオッチ9』で「天皇陛下が記者会見に近い形で、国内外にお気持ちを表明されることも検討されています」と断定したのである。

婚約についても、『ニュース7』において、「今月になって2度、小室さんと会ったんですが、非常にしっかりとした受け答えをする人で知的で温厚な好青年という印象を持ちました」と内幕を蕩々と話した。

橋口氏が陛下や秋篠宮殿下の私的スポークスマン的な立場にあるのでないかという疑念を口にする人もいたが、もしそうなら、ヨーロッパの君主国でなら、王室に対する非難囂々ということになるであろう不祥事である。

また、事前に小室氏と会っていたと言うのは、秋篠宮家の意向を受けて、家庭事情などを聞いていた可能性が強いが、宮内庁でなく彼が調査にあたったことも適切か疑問だし、どうも小室氏の説明を鵜呑みにしたとしたら責任重大である。

秋篠宮家と情報を共有していたNHKが、報道にあたってその了解もとらなかったとは考えにくいが、もしかすると、週刊誌が報道しそうだというので、先手を打ったのかもしれない。

この報道を機に、各週刊誌はかなりの人数で聞き込み取材を行い、さまざまな問題がただちに浮上して、私のところにも、聞こえてきた。

その内容は、父親の自殺、圭氏のインターナショナル・スクールやICUの学費の出所、母親の周辺人物や信心と霊媒師との交流、圭氏の将来への不安などである。

もちろん、この段階では、詳細不明ということも多く、たとえば、母親の実家を突き止めるのに時間がかかったので、いろんな憶測が飛び交ったりしていたし、それがいま、周回遅れで噂になっていたりする。

そして、週刊新潮は2017年6月1日号で横浜市職員だった父親は鬱で仕事を休みがちだったのちに自殺し、その父(つまり圭氏の祖父)も後追い自殺したことを報道したことだった。

その後、総合週刊誌や『女性セブン』など女性週刊誌が、さまざまな報道を断続的に行ったが、関係者への取材に成功し、ヒットを飛ばし続けたのは『週刊女性』である。リンクも残っているので一覧を掲げておく。 

眞子さまの婚約相手・小室圭さんの母が頼る霊媒師の存在週刊女性201788日号)

『三菱東京UFJ銀行』の元同僚、職場での小室圭さんに感じた「違和感」を告白週刊女性20171114日号) 

秋篠宮家はご存知か! 眞子さまの婚約者・小室圭さん母「400万円」借金トラブル週刊女性20171226日号)

眞子さま、婚約者・小室圭さん母が借金未返済でも養った“彫金師”恋人の存在(週刊女性201826日号 

眞子さま婚約者の小室圭さん、秋篠宮さまに拒絶された“弁明”と宮内庁からの呼び出し週刊女性2018220日号

そして、1月の下旬には、『週刊文春』『週刊新潮』がそろって取り上げ、勝負あったという展開だったのである。

この結婚は、進むべきか、止めるべきかという、二者択一ではない。事実関係を明らかにし、対策が可能かを検討し、それをもとに、秋篠宮家や眞子様が判断すべき問題だ。そのときに、眞子さまの気持ちが醒めてしまうのか、気持ちは変わらないが皇室に生まれた立場からすれば自制するべきだと考えられるのか、申し訳ないが自分の気持ちを貫きたいと仰るのかは、分からない。

ただ、いずれの場合でも、間違った事実関係を元に判断されたり、条件整備をしないまま結婚を強行されるよりは、良かったと思うし、週刊誌はお手柄だと思う。

男系・女系からみた皇位継承秘史 (歴史新書)
八幡 和郎
洋泉社
2017-07-04
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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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