森友問題についてFacebookに書いたことなどを、いくつかをまとめて紹介する。
野田佳彦総理の秘書官だった太田理財局長の国会答弁のここがすばらしい
自民党の和田政宗参議院議員が太田充理財局長に、「太田理財局長は一生懸命答弁してくれているのかもしれないけれど」「まさかとは思いますけれども、太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だからアベノミクスを潰すために、安倍政権を陥れるために意図的に変な答弁をしているのではないですか」と質問して大騒ぎだ。
しかし、私から見ると、太田理財局長の答弁は実にうまい。ほれぼれする。あの愚かな佐川長官のように、なにもいってないという印象を与えないのだが、余計なことはいわない。一方、どうだってよいことは明確に言い切る。
「私個人には理解ができない」とかいうのは、一般論は知らないということであるので、言質を取られないで、本人が市民感覚からはずれていないことを見せている。この太田氏は野田佳彦の総理秘書官だったらしい。秘書官が優秀でも本人がダメだと宝の持ち腐れだが。
財務省幹部はいつから何を知っていたか
答弁作成をめぐる経緯の詳細が不明なので限界はありますがひとつの想像だ。
①価格の提示などをしたことを担当者は財務局幹部、本省にそもそもしていたか?・・・どちらもありうる。キャリアに相談せずに処理するのが地元採用ノンキャリの存在価値。ただ、答弁のまえには知っていただろう。
②佐川はあの答弁の前にあの文書の存在を知っていたかどうか・・・分からないが知らなかった可能性が大きいか。だから、蟻地獄に落ちて、官房などにも相談できなくなった可能性。
③なぜ佐川は事前交渉なしと言ったか・・・あったといったら詳細を追究され、結果、長官への栄転がなくなるし、部下たちも同じ。ここで、謝っておく、あるいは含みのある答弁をしておけば良かったのだが佐川の答弁術が下手だった。
④なぜ、文書を改竄したか?・・・あのような文書が理財局内でどの程度、異常なのかは諸説あるが、どっちにしても、公開されたら関係者から抗議される種のもので、添付したこと自体が大チョンボ。改竄の動機はある。かつ、あの記述が起案の結論に影響を及ぼすとも思えないので、犯罪構成要件は満たすが起訴や厳罰は普通には難しい。
役人はどんなときに私的メモを残すか
ややこしい案件の経緯をメモにして残して自分で保存しておくことも、関係者にメモを渡して残しておくように依頼するのは、私もときとしてやった。役所に残しておいても、破棄されたり行方不明になったりしがちで、公式文書にするになじまないことも多い。国のため、関係者のため、自分のため、いろいろある。それらは、関係者の判子がなければ、ひとつの傍証としてしか将来扱われないが、たとえば、10年ほどたって、そのときの経緯が問題になったときに、あのときの経緯はこうだから、誰々さんの主張には一理ありというように使える。
財務局担当者と籠池は“Win-Win”だった
国有地売却価格が安すぎたかどうかは微妙だが、ただ、籠池側にとっては高すぎても買うメリットはあるということをスルーしてはいけない。売る方からすれば、開校時期遅延に伴う損害賠償を要求されて、結果、タダで売るより損したらたまらなから実質ゼロでも仕方ないと考え、籠池側はゴミがやたら出てきて同じ値段でも転売できないかもしれないが、転売するつもりもなく、ゴミを撤去してからけんちくするつもりもないとなれば、実質ゼロとかそれに近ければ喜んで買うのは何も不思議でない。なんでそこを怪しい話のようにするのか理解不能だ。