改竄について「課長打ち合わせ」はあったのか

2018年03月28日 14:30

衆議院インターネット中継より:編集部

きのうの佐川証言はおおむね予想通りだった。文書改竄に安倍首相などの政治家の指示がなかったというのは事実だろう。野党はそういう政局がらみの質問ばかり証拠もなく繰り返して、見苦しかった。

問題は、昨年2月に国会で追及され始めてからの事後処理について、理財局がどこまで他部局と相談したかだ。国会答弁を出すときは、普通は大臣官房が窓口で、文書課がとりまとめをする。この点で佐川氏は「書き換えは理財局と近畿財務局だけでやった」と答えたが、微妙な証言もしている。

民進党 小川敏夫議員 だからそれは一方的に答弁を入れたんじゃなくてですね。やはり官邸側の担当者とも、その答弁の内容について協議、打ち合わせをしたっていうことじゃないですか。

佐川氏 答弁作業は、そういう官邸の秘書官とか、大臣秘書官との打ち合わせは局長はやりませんので、たぶん実務的には課長とかそういう人たちがやっていたというふうに思いますが、ただ翌日私自身は、理財局が作成した答弁は見ております。

これは佐川氏の知らないところで、理財局と官房の「課長とかそういう人たち」が改竄について打ち合わせした可能性を排除していない。常識的には、昨年2月から今年3月までのどこかで(遅くとも4月に検察の捜査が始まった段階で)理財局は官房に相談したと思われる。

そのとき理財局が、原本を見せたか改竄後の文書を見せたかが問題だ。原本を見せて官房が「差し替えろ」といったとすれば、財務省全体の責任になる。首相官邸(財務省から出向している秘書官)にも連絡が行った可能性がある。改竄後の文書で相談したとすれば、理財局が官房を(そして官邸を)だましたことになる。

どっちにしても重大な問題で、事実は検察の捜査が進めばわかるが、佐川氏は課長級の打ち合わせがあったとしても議院証言法違反に問われないように伏線を張ったのではないか。だから野党が昭恵さんなどの証人喚問を求めているのは見当違いで、去年2月の理財局と官房の担当課長を政府委員として国会に呼ぶべきだ。

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池田 信夫
アゴラ研究所所長 学術博士(慶應義塾大学)

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