イラン核合意廃棄は金正恩の甘い期待を砕く

2018年05月09日 22:00

El Periodico de Utah/flickr(編集部)

アメリカのイランとの核合意破棄は、ヨーロッパにとっては災難だが、北朝鮮情勢をかかえるアジアのためには大歓迎する。

北朝鮮とのあいだでの核合意について、リビア方式で徹底するべしといわれている。それに対して、北朝鮮はイランのような緩い方式を狙ってくる。

そして、トランプ大統領はイランとの合意はまったく信じられないくらい緩くて最悪だといってきた。ここでイランとの合意を廃棄して、過去よりも強い制裁をかけるということは、北朝鮮に甘い幻想をいだかせないために実に効果的だと思う。

また、北とイランは相互依存関係にある。技術は相互に行き来すると思った方がよい。ミサイルと核と両方について。どちらかに甘くしておくと、危なくて仕方ない。

なかには、イランに厳しくすると、北朝鮮と二正面作戦はできないと思う人がいるだろうが、どちらにも厳しくしてこそ万全を期すことになる。そういう意味で、少なくとも、米朝首脳会談を控えたいまの段階では、日本も含めたアジアにとって朗報だと思う。

ただし、長い目でみて、アメリカが大統領がかわるたびに方針が変わるという評価を受けるマイナスはある。ただし、それはトランプばかりが悪いともいえない。オバマ大統領が過度に理想主義的で、政権が代わったら覆されそうなことを無理していろいろやった時から予想すべきだったかもしれないからだ。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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