【更新】オタクはパブリックエネミーなのか? --- 荻野 稔

2018年05月17日 11:00

【編集部より】本記事で取り上げられた青地氏から荻野氏にコメントが寄せられたので、文末に追記します。(17日11時)

こんにちは。大田区議会議員の荻野稔です。最近、SNS上で「パブリックエネミー」という言葉を巡って騒動が起きている事をご存知でしょうか?

発言をされたのは民進党前新宿区議会議員候補の青地イザンベールまみさんです。

都議選の結果はこちら 朝日新聞デジタルより

 

この方は、昨年民進党から都議選に出馬し落選、現在も、公党の活動を頑張ると公言している方です。草の根から民主主義と人権を守り、格差を解消するという姿勢には私も共感できる部分もありますが、この方は以前に

「内心だけであっても、もしも私の幼い子供に欲情する者がいたら、私は法を犯してでもその男を殺すでしょう」

と公に書き、物議を醸した方であります。

※画像は現在削除済み

今回、オタクの俗称、蔑称である「萌え豚」と言う表現について、「実名アカウントの自分が豚と言うのは面倒な事になるからパブリックエネミーだと言う事が明確な別の名称を」と言ったような発言をされました。パブリックエネミーと言うのは、本人は違う意味だと抗弁していますが、直訳で「公共の敵」。一般にテロリストや反社会団体を指す言葉です。

public enemy

音節públic énemy

1 社会の敵,(社会にとっての)危険(人)物,(特に)指名手配中の凶悪犯人.

2 (戦争状態にある)敵国(政府).  goo辞書より

一般的な犯罪者といった概念よりもより社会に対して害をもたらす、排除されるべき凶悪な存在であることを含んでいると理解できます。

仮に本人の弁通りだとしても、犯罪者にも権利があるように、軽々に住民の一部を峻別し、公共の敵呼ばわりして良い道理はありません。政治家を目指すのであれば、尚の事気をつけないければいけない事です。

オタクについても、一般的なマンガ、アニメ愛好者や、鉄道、車の愛好者、趣味人といった意味ではなく、不思議な組織集団のように定義をしております。

このような組織的な闘争を展開する方々というのは、どんな方々なのでしょうか?理解に苦しみます。だからこそ、まずは一般的に考え得るだろう定義で考えるべきだと思い、この発言はいくらなんでも問題ではないかと、ネット上に取り上げた所、ちょっとした話題になってしまいました。

特定の属性の人間を「公共の敵」扱いする事の危険性

彼女は仮にも一度、公党から公認を受け選挙に出馬をした方です。現在も、政治活動を行っていたと聞きます。仮にも政治家を目指した、また目指す人間が特定の属性の方を、公の場で「公共の敵」呼ばわりする事が、皆様の目にどのように映るとお思いでしょうか?

特別公務員である議員は住民の代表、ある種のパブリックサーヴァントです。特定の人間の為だけに働く、予算を采配する存在ではありません。自分を支持しない、自分に投票していない人の生活まで含めた、住民の生活、福祉の向上の為に働くのが議員の役割です。

そうした役割を持った存在を目指しながら、住民の殺害を仄めかしたり、公共の敵として排除すると公言する事はとても危険な事ではないでしょうか?

自分は、相手の発言を諫めただけだという意見もあり、私がデマを流しているという風に、説明をされているとも聞きますが、この発言からは、そうは読み込めません。

豚(萌え豚)という表現を自分が行うのは憚られるから、公共の敵(パブリックエネミー)とわかる、別の名称を考えようと、知人と談義しているようにしか思えるのですが、皆様如何お考えですか?

補足:彼女が昨年の民進党からの出馬の経緯から、誤解をされ立憲民主党にも問い合わせが多数、行っていたとお聞きしておりますが、新宿区議の三雲さんが発言されたように、立憲民主党の党員であるという事実はないそうです。

(追記:17日11時)先日のパブリックエネミ-云々については、あおじまみ様ご本人とお話をさせて頂きました。誤解を招く表現であり、立場への自覚が足らなかった事、またマンガ、アニメが好きな方へ対する社会の風当たりの歴史について知らなかったことを、多くの方に教えて頂いて感謝すると共に、そうした方々を知らずに傷つけてしまった事について、申し訳なかったとの事でした。

私からの指摘についてもご納得いただき、謝罪も頂きました。この件は、私としてはあおじ様の言葉を受け入れたいと思います。真摯にご対応いただいたことに深く感謝申し上げます。 また、いつか何らかの機会で、直接お会いしお話をさせて頂ければと思います。

おぎの(荻野)稔 東京都大田区議会議員(日本維新の会)
1985年生まれ。高校卒業後、クリエイター養成の専門学校で学ぶ。NPO法人で身体・精神障害者の支援に取り組み、働きながら慶應義塾大学経済学部通信課程に進学。やながせ裕文都議の秘書を経て、2015年大田区議選で初当選。自殺問題やクールジャパン、著作権、ネット規制、表現の自由などの問題に力を入れている。

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