選挙イヤー②第4次産業革命 ~IoT・ビッグデータ・AI・ロボット~

水野 ゆうき

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

選挙イヤーの争点のひとつとして、前回は「女性の進出・活躍」について書かせていただきました(記事はこちら)。

今回は「第四次産業革命」について書きたいと思います。

私の日課は新聞を読むことです。経済の動向を知るためにはやはり日本経済新聞を読んでいるわけですが、元旦号はAI特集でした。

第4次産業革命のキーワードはタイトルにも追記したようにIoT、ビッグデータ、AI、ロボットです。

参考)

経済産業省の「新産業構造ビジョン」より抜粋

●実社会のあらゆる事業・情報が、データ化・ネットワークを通じて⾃由にやりとり可能に(IoT) 

●集まった大量のデータを分析し、新たな価値を生む形で利用可能に(ビッグデータ) 

●機械が自ら学習し、人間を超える⾼度な判断が可能に(人口知能(AI)) 

●多様かつ複雑な作業についても自動化が可能に(ロボット)

私も議会において、IT関連の質問をするとよく言われるのが、「水野さんの質問は横文字が多くてよくわからない」ということ…。

民間では当たり前のように使われている言葉が通用しないことに驚きを隠せませんでしたが、これが実態です。

とは言え、それぞれの単語はなんとなく理解はしていても産業革命の全体像や構造を想像しにくいかもしれませんし、どのようにして価値が創造されていくのかというプロセスを理解する必要もあります。さらには人の仕事を奪ってしまうのではないか、という懸念の声に対してもしっかりとした答えをもっていなくてはなりません。

経済産業省では第4次産業革命の第1幕として「ネット上のデータ競争」を定義しています。しかしこのネット上におけるプラットフォームでの市場競争として位置付けている第一幕は残念ながらApple、Google、Facebook、Amazonといった米国企業に主導権を握られていることは言うまでもありません。

我々はこれからの主戦場である第2幕として位置づけられる「リアルデータ」において力を発揮することで、日本が抱える課題を解決へと導き、新たな展望が見えてくると私は考えています。

国では、健康・医療・介護、製造現場、自動走行等リアルな世界のデータを巡る競争へと移り変わり、このリアルデータを価値ある形で利活用し、革新的製品・サービスの実現まで繋げ、

「リアルデータの利活用サイクル」が創出されることが肝である、としており、

そうした「実社会におけるデータ」を取得・解析・活用するためのプラットフォームを作り出していくこと

が今求められているわけです。

日本はどの企業もこの分野において力を入れており、農業、医療、介護等々、すべてのカテゴリーに活用されはじめています。

更に、第4次産業革命によって産業構造も転換することが予測されています。第4次産業革命技術の社会実装が進むにつれ、業種の壁が限りなく低くなり、同業同士の再編に加え、全く別の産業も飲み込み新たなサービスプラットフォームを創出していく、ということです。

ロボットやAIが人の仕事を奪う脅威論が未だありますが、それもある意味事実です。日本のボリュームゾーンであるホワイトカラーの仕事が減少するのは間違いありません。しかし代わりに、第4次産業革命によるビジネスプロセスの変化は新たな雇用ニーズと仕事を生み出していくことは必至です。

大切なのはこうした就業構造の転換に対応した人材育成や、成長分野への労働移動であり、更には変革を起こす若者の育成と多様な活躍の後押しです。

東京都ではは、都内区市町村がIoT、AIなどの先端技術により地域課題を解決することを目的として、技術開発や実証実験を行う取組を支援する「地域版第4次産業革命推進プロジェクト事業」を開始するなど、地方自治体としての役割も大きくなってきております。

少子高齢化時代、特に人手不足とされる分野においてこれらを活用しない手はなく、価値の創出に知恵を絞る次の時代に世界は突入していることに、国はもちろんのこと地方の政治家もグローバルな視点を持ちながら、次世代を見つめた政策を考えて理解を深め、積極的に地方議会においても議論をしていくべきだと私は思っています。


編集部より:このブログは千葉県議会議員、水野ゆうき氏のオフィシャルブログ 2019年1月9日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、「水野ゆうきオフィシャルブログ」をご覧ください。