小野寺前防衛相の「丁寧な韓国無視」は正しい

2019年02月07日 06:01

小野寺前防衛相が自衛隊機へのレーダー照射問題について、2月5日夜のBS日テレ「深層NEWS」に出演して、こんなことをいったらしいが全面的に賛成だ。

BS日テレ「深層NEWS」より:編集部

韓国に対してはどうしても(間違いを)認めませんから。認めたら韓国の政権自体がたぶん大変なことになるんじゃないかと思いますので。これだけ痛々しい言い訳をしている、ここをいくら泥仕合をやっていても同じことですので、むしろ国際社会に韓国に冷静に抗議をし、あとは韓国がいろんなことを言っても『丁寧な無視』をしながら国際世論の中で『これは勝負あった』ということにすることなんだと思う。

また、小野寺前防衛相はまた、自民党内などから声が出ている報復措置としての経済制裁については、日本が切るカードの一つではあるが、最初からカードを見せることはマイナスになるとの見方を示したそうだ。

私は、最近、「捏造だらけの韓国史 – レーダー照射、徴用工判決、慰安婦問題だけじゃない」(ワニブックス)を出したが、その前文でこんなことを書いた。

これまで日本人は、「植民地支配」の負い目もあって、韓国を批判することには遠慮がありました。また、いつか分かってくれるという期待もありました。しかし、ここまでエスカレートしてくると、日本人も正々堂々と反論したほうがいいとやっと気が付いたようです。

本書は、古代から現代までに至るまで、歴史を歪曲し続けてきた「韓国の反日という病」の病理を明らかにするとともに、これまでのような生ぬるい対抗策でなく、韓国民を慌てさせ一発で黙らせるような秘策もあることを提案しています。

ただし、巷にあふれる「嫌韓本」と一線を画するのは、日本人の感情を煽り自己満足させるのが目的でなく、欧米人をはじめ、世界の人々がなるほどと納得する歴史の見方を提供すべきだという意識に立脚していることです。

最近、百田尚樹さんの「日本国紀」がベストセラーになっています。戦前の歴史観の反動として愛国心を煽ることを忌避する「戦後史観」に対するアンチテーゼとしてはとても良い本だと思います。しかし、その一方、読んでいて世界の人の納得を得るという視点が欠けているという気がしました。

私は韓国に正しく対抗するためには、そういう視点から評価されるような歴史論をめざすべきだということで、『日本国紀』の詳細な批評も書いてますし、それを本にまとめて出すつもりですが、本書でも、欧米人など第三国の人への説得力をつねに意識して書きました。

そして、もうひとつは、長い歴史の確執を乗り越えて、日本人と韓国人が隣人として良い関係を築いていけるにはどうすべきか前向きに考えたものであることです。

ただし、結論からいえば、仰々しい日韓友好をいきなり樹立するのでなく、いったんは、一致しないことを互いに気にしない淡泊な関係になることがよいと思います。

古代から日本人の関心事は、中国との関係をどうするかであって、半島の問題は日中の諍いの種になってきただけですし、半島の政治家たちが両国の対立を煽り続けてきたことが日中対立の原因だということに気づくべきです。

むしろ、半島のことを日中が互いにあまり意識しない方が日中の関係もうまく行くし、半島の人々にとってもその方がいいのだと思います。アジアの二大国である日中関係がよければ、半島の人たちは十分な漁夫の利を得ることができるのです。

雅子妃の父親である小和田恆氏は、たいへんなリアリストと言うよりは理想家肌で親韓派だ。小和田氏は日本と韓国がドイツとフランスのような関係になるのが望ましいといっていた。両国が三度の戦争を乗り越えて、切っても切れない特別の関係になったことを見習ってはどうかという趣旨だった。

しかし、私は日本にとって仏独の関係に似たものがあるとすれば、それは中国との関係であって韓国とではないと思ったしそんなことを申し上げたこともある。

また、拙速に共通の歴史教科書をつくろうとかいう人もいるが、それは長い努力の結果であって、あと何世代かの地道な努力のあとのことだ。そういう作業は、日韓両方から同じ程度に自国の利益を主張し相手の意見に配慮する人々が参加しないと話し合いができない。

ところが、日韓でそういう話し合いをするときに出てくるのは、韓国は国粋主義的なひとたちで、日本からは腰抜けの親韓派ばかりだから、かえっておかしくなってしまう。

さらに、日本側にはもっと深刻な問題がある。それは、日本人が国益を背負った日本国家としての日韓関係の歴史を知らないし研究もしていないことだ。

だから、「古代にあって日本より半島の方が先進地域で文明を教えた」「任那とかいう日本の半島支配は幻だ」「文禄・慶長の役は日本の負け戦だった」「朝鮮通信使は対等の関係だった」「南北分断に日本は責任がある」とかいった事実無根のウリナラ史観を信じている日本人すら多いという状況だ。

だから、まず、日本人として正しい日韓関係の歴史を学ばねばならない。

そして、それを基礎に、欧米人など海外の人々に正しい情報を与えて納得してもらい、韓国がうそをいくらいっても恥ずかしくなるだけというようにして黙らせるのがいいのである。

一見、迂遠だが結局はそのほうが近道だと思う。

そして、それは歴史だけでなく、レーダー照射事件、徴用工、慰安婦でもおなじことなのだ。

そういう観点から書いたのが、「捏造だらけの韓国史 – レーダー照射、徴用工判決、慰安婦問題だけじゃない」(ワニブックス)だが、おそらく、次の戦場は三・一運動百周年だ。

どうせ彼らは韓国独立の出発点とか虚構の歴史を語るだろうが、実際はまったく違う。あの事件がある種のガス抜きになり、また、両民族がひとつの国を手を取り合って創っていく建設的な朝鮮統治の出発点となり、運動の指導者たちは総督府の統治に協力して、率先して日本語教育の徹底や創氏改名の推進者となった人も多いのである。

また、もう少し近づいたら、そっちの話もしたい。

アゴラの最新ニュース情報を、いいねしてチェックしよう!
八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

関連記事

アクセスランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事

ページの先頭に戻る↑