実にいいものを見せていただきました。
大阪城公園に完成した文化集客施設「クールジャパンパーク大阪」のこけら落とし公演「さんま・岡村の花の駐在さん~駐在さんが復活って、そんなアホなことあるか、それはないやろ…ホンマや!!~」です。
「花の駐在さん」は1976年から86年までABC朝日放送で放送されていた番組。
桂三枝(現・文枝)さんが主演を務め、81年から明石家さんまさんに交代。この日はさんまさんがナイナイ岡村さんに交代するという設定で、特別上演が行われたのです。
前日に93歳で大往生した笑福亭松之助師匠も偲び、予定45分オーバーの3時間15分の大熱演でした。
さらに出演は、西川きよし、間寛平、月亭八方、川畑泰史、中川家、次長課長、アキナ、和牛、アインシュタイン、ミキ、霜降り明星、今くるよ、浅香あき恵、山田花子、黒沢かずこ、たむらけんじ、ガンバレルーヤ、今田耕司、ジミー大西。
さんまさんが全員をコテコテにいじり倒します。すさまじいです。
恥ずかしくも、ぼくは泣いてしまいました。
間寛平さんの勇姿に。
ハゲかつらにパッチで、杖で周囲をどつき回しつつ、アヘアヘアヘアヘ、なめなめくじくじなめくじくじ、往年のギャグを連発。
むかしテレビで野沢直子さんが寛平さんの大暴れぶりに「カッコいい!カッコいい!」と絶叫したことがありました。ぼくはその時、そうだ、お笑いはカッコいいんだ、と認識しました。
寛平さん、いつまでもカッコいい。
この公演はコテコテの関西モノでしたが(チケット応募30倍!)、パーク自体はインバウンドさん向けに作られたもの。
運営は官民ファンド「クールジャパン機構」と民間13社で組織するクールジャパンパーク大阪。
144席のWWホール、706席のTTホール、300席のSSホールの三つのホールがあります。
オープニングセレモニーに登場した吉村洋文大阪市長「ここでしかないものを実現してもらいたい」。万博も決まり、大阪が活気づいています。
ホールの入口には巨大な4KのLEDが据えられています。
そこは大阪、パナソニック製。
続いてロングラン公演が始まったのが「KEREN」。
デジタルアート+歌舞伎+タップダンス+殺陣。ストーリーなし、ノンバーバルの70分。まるごとNIPPONを見せるオリジナルレビュー。
高平哲郎さんが脚本・演出。
当初ぼくもアイディア出しに参加しました。
ポスターは横尾忠則さん!
ビデオコンテンツが秀逸です。ケレン味たっぷり。
なにせMoment Factoryが担当しているのです。
「クールジャパン機構」の北川直樹社長「ものを演じクリエイティブする人たちと、ものを伝える人たちの思いが込められたすばらしい施設。」
ソニーミュージックの社長も務めたエンタメ界の大御所で、おカネの出し手としても厳しいお方も期待しています。
パークのパートナーにはJR西日本、Panasonic、ロート製薬などが名を連ねます。
会場のテープがカットされると、たくさんの白い鳩が青空に放たれた!
それを目撃した大阪の観客達は、口々に「ロートや」「ロート製薬や」「アップダウンクイズや」「小池清や」とつぶやきました!
ところで企業CMは巨大LEDパネルよりうんと小さいサイズで表示されています。
大阪の条例で広告のサイズが規制されているからだそうです。
電通の偉いかたに伺いました。
あきまへん、そんな規制。大阪のデジタルサイネージはコテコテでよろしい。
お願いします、吉村市長。
あ、テープカットされた市長は知事になられたか。
お願いします、松井新市長。
なんばグランド花月NGKも覗いてまいりました。
当日券を買うのに30分行列。
内場勝則&辻本茂雄の座長勇退公演でした。
両ベテランの鬼気迫るアホ公演。
そして、のりおよしお、トミーズの両ベテランがすさまじいアホ漫才。
大阪のみんなも、がんばったはる。
元気をいただきました。おおきに。
編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2019年4月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。