菅さんは自分の「分」を知っている人だから強い

菅官房長官に注目している人が日を追って増えているようだが、菅さんは自分から総裁選挙に名乗りを上げるようなことはしないだろうと思っている。

ペンス副大統領と会談する菅氏(外務省ツイッター:編集部)

まあ、団栗の背比べのような状況が続き、いつまで経っても有力な候補者が現れて来ないような状況になって初めて、周囲の声に押されるような形で菅さんが総裁候補に担ぎ出されることはあるだろうが、菅さんは結構慎重な人だから、周りから顰蹙を買うような軽率なことはしないはずである。

二階さんが菅さんの名前を出しているのは、菅さんに幹事長のポストを取られることを警戒しての牽制策の一つだろうし、派閥の長でもない菅さんの総裁選立候補のハードルは結構高い。

裏方に回って政権を支えるには好適の人材ではあるが、幹事長ポストに座って人事権とカネを握らない限り総裁への道は険しい。

菅さんは大変な苦労人で、人のためには一生懸命汗を掻く人だが、同時に物がよく見えている人だ。
無理はしないはずである。

菅さんの動静には引き続き注目する必要があるが、マスコミの皆さんはあまり煽らない方がいい。
安倍総理の今日があるのは、菅さんのお蔭、という一面があるのと同様、菅さんの今日があるのは安倍総理のお蔭、という一面もある。

忘れない方がいい。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年5月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。