経済音痴、安保音痴…米中北から無視される文在寅政権

2019年05月30日 14:00

今回、トランプ米大統領の日本訪問は、日米同盟を強化して東アジアの地域安保と平和をより堅固にする契機となった。トランプ氏は訪日期間中、安倍晋三首相と毎日のように食事を共にしながら強い同盟関係をアピールした。

日本は中国の覇権主義を牽制するため、過去の敵だった米国との同盟関係を固めている。ベトナムも中国の覇権を牽制するため、10年間戦った米国と同盟関係を目指している。遠い強大国と同盟関係を結んで隣の強大国を牽制する「遠交近攻」と「勢力均衡」は、古今東西を問わず安保外交と平和維持の鉄則であることが分かる。

韓国大統領府Facebookより:編集部

しかし、韓国の文在寅政権は反米・反日路線を採りつつ、親中・従北路線に傾いているので当然、米国から牽制を受けている。今回、文大統領はトランプ氏に、日本に来たついでに韓国をぜひ訪れてほしいと要請した。トランプ氏は「帰国時に少し立ち寄るくらいしかできない。在韓米軍基地の前で会うくらいは考えられる」とやんわり断ったが、文大統領は「それでも韓国民が願っており対北メッセージにもなる」と訪韓を説得したという。

大阪G20首脳会議の前後に訪韓予定だった中国の習近平主席も先日、訪韓計画を取り消ししたと言われている。

文大統領は米国と中国だけでなく、北朝鮮の金正恩からも嫌がらせを受けており、日韓関係はご存知の通り、文政権の目に余る反日路線によって,戦後最悪の状態にまで陥っている。周辺国と国際社会から総スカンされる文政権の安保・外交政策は韓国の威信を大きく失墜させているのだ。

さらに、経済面でも世界10位の優等生だった韓国経済を、経済協力開発機構(OECD)で最低水準の成長率を記録する劣等生に転落させ、国民的な反発を招いている。

現在、文政権の支持率と不支持率はともに40%台で拮抗(韓国ギャラップ)しているが、大統領府の公式ウェブサイトにある国民請願掲示板に書き込まれた文大統領弾劾請願への賛同者が27日に20万人を突破。このため、大統領府は30日以内に何らかの回答しなければならなくなった。

もはや、文政権は相次ぐ失政で任期末のレイムダック状況を見せている。米中貿易戦争の狭間でアメリカ寄りに舵を切ることが、文政権も韓国も生き延びる選択肢なのだが…。

(拓殖大学主任研究員・韓国統一振興院専任教授、元国防省専門委員、分析官歴任)
※本稿は『世界日報』(5月30日)に掲載したコラムに筆者が加筆したものです。

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高 永喆
拓殖大学客員研究員、韓国統一振興院専任教授、元韓国国防省専門委員

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