1日中パチンコを打つ人の才能?実はPDCAの達人だった!

2019年06月05日 06:00

photo-ac.com

Aさんの趣味はパチンコだった。腕はセミプロ級で、週末の夜には必ず馴染みの店に立ち寄り、情報収集を欠かさない。そして、土曜日は早朝から勝負に出る。

「蛍の光」が流れるころ、佐藤さんはご満悦だった。「今日も10万円買った。今月は既に100万円以上勝っている。この調子でいけばオレは大金持ちになれる」。夢が広がるAさんであった。

今回は、『「お金持ち列車」の乗り方』(東邦出版)を紹介したい。著者は不動産投資コンサルタントの、末岡よしのり氏。人生を列車に例え、「満員電車」から降りて「お金持ち列車」に乗り換える方法を紹介した一冊である。

1日中パチンコしている人の才能

パチンコから得られるものは、数%程度の確率で勝つかも知れないという期待感やギャンブルへの高揚感である。勝算は数%、勝った場合も、次の軍資金になるというデータがある。あぶく銭だから泡のように消えてしまうだろう。筆者は「パチンコは人生の時間のムダ」という認識をしている。しかし、末岡さんの見立ては少々異なる。

「英語に、『Right Person, Right Place. (ふさわしい人をふさわしい場所に)』という表現があります。では、あなたの才能を最も活かす活躍の場はどこかというと、それはあなたがいま熱中していることです。『1日中、パチンコをしている人』は、一般的に人生の落伍者だと思われがちですが、 私は単純にそうだとは思いません」(末岡さん)

「彼らはまず、今日はどこの店で玉がよく出るか、あらゆる手段を使って情報収集します。次に開店前の早朝から行列に並びます。パチンコ店がどんなに遠かろうが、雨の日も風の日も雪の日も、まったく苦にせず並びます。そして、朝10時から閉店する23時まで、パチンコ台に向き合います。その間、 無駄なことは一切やりません」(同)

末岡さんは、これを驚くべき集中力だと称している。さらに、家に帰った後も、パチンコ雑誌や攻略サイトを夜中まで一生懸命読み、傾向と対策を怠らない。毎日が、予習・復習・実践によって成り立っている。毎日がPDCAなんてスゴイじゃないか。

パチンコの情熱をほかに転用できれば

ここで次のように考えてみよう。このストイックさを仕事に生かしたら、どんなに成功するか。パチンコ好きな彼らが持つ知力・体力・情報収集力・集中力・忍耐力は、いずれも普通のサラリーマンの比ではないと、末岡さんは解説する。

「豊かになれないのは、出会ったパチンコがギャンブルだからで、これから生産性のある仕事を見つければいいです。国民的人気アニメとなった『クレヨンしんちゃん』は、もともと『漫画アクション』(双葉社)という漫画雑誌で連載されていました」(末岡さん)

「もし『少年ジャンプ』(集英社)のような、読者アンケートで連載の継続が決まる雑誌なら、人気が出る前に打ち切りになっていたでしょう。マイナーな雑誌だったから、じわじわと火がついて大ヒットしたのです」(同)

本書は一般的な自己啓発本だがどこか味がある。才能が開花する場所は、人それぞれ。人生とは願望を達成する旅のようなもの。その願望を達成するために大きな役割を果たすのが「才能」だが、それを活かすのも人である。

[本書の評価]★★★(73点)

【評価のレべリング】
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★  「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★   「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★    「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し  「レベル0!読むに値しない本」50点未満
評価のレべリングについて

尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
3行で人を動かす文章術』(WAVE出版)を出版しました。

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尾藤 克之
コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所研究員

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