聖火リレーは、東北復興を世界に伝えることができるか

藤沢 烈

6月1日に聖火リレーの全国各地のルートや、ランナー一般公募の方法、ユニフォーム等が公表されました。私は聖火リレー検討委員として2年以上関わってきましたから、感慨深いものがあります。


まずは聖火リレーの動画がありますから、御覧ください。コンセプト動画のあとに、トーチを渡されて驚く全国の皆さんの素顔が連続する動画が素敵です。見間違えでなければ、釜石・宝来館のおかみさんも映っています。

さて、聖火リレーと特に東北被災三県の関係を紹介したいと思います。

1. 復興の火展示 2002/3/20(金)~3/25(水)

東京2020オリンピック聖火リレーのスケジュールをご紹介します(TOKYO 2020)

世界リレーのグランドスタートの前に、ギリシャで採火された聖火が被災三県で展示されます。東日本大震災で象徴的な場所ばかりで、聖火リレー開始直前に世界へ復興を伝えることになります。

3/20(金) 聖火到着式 (宮城県東松島市 航空自衛隊松島基地)
石巻市 石巻南浜津波復興祈念公園
3/21(土) 仙台市 仙台駅東口エリア
3/22(日) 三陸鉄道/SL銀河 宮古駅~釜石駅~花巻駅
3/23(月) 大船渡市 キャッセン大船渡エリア
3/24(火) 福島市 福島駅東口駅前広場
3/25(水) いわき市 アクアマリンパーク

2. 福島県 3/26(木)~3/28(土)

東京2020オリンピック聖火リレーにおける福島県のルート概要やみどころをご紹介します(TOKYO 2020)

3/26(木)に原発事故対応の最善基地でもあったJヴィレッジ(楢葉町)をスタートし、その日は原発事故からの避難を強いられた9の市町村をまわります。初日の終着地点は、相馬野馬追の舞台である雲雀ヶ原祭場地です。

その後、会津、郡山とつづき浜通り・中通り・会津地域とバランスよく回ることになります。

3. 岩手県 6/17(水)~6/19(金)

東京2020オリンピック聖火リレーにおける岩手県のルート概要やみどころをご紹介します(TOKYO 2020)

福島を出て全国をまわった聖火リレーは、終盤戦で再び東北に戻ります。岩手県では、セレブレーション会場は久慈市、陸前高田市、盛岡市。17日から18日にかけて、全ての沿岸を回ることになります。

4. 宮城県 6/20(土)~6/22(月)

東京2020オリンピック聖火リレーにおける宮城県のルート概要やみどころをご紹介します(TOKYO 2020)

宮城のセレブレーション会場は、女川、利府、仙台。こちらも被災したすべての沿岸市町村を回るようなルートです。聖火リレーのアンバサダーである宮城出身のサンドイッチマンも、「特になかなか注目されない県南をみてほしい」と話していましたが、山元・亘理・岩沼・名取も3日目にしっかり回ることとなっています。

5. 聖火リレーランナーの一般公募

6月17日から、世界リレーランナーの一般公募も開始されます。各都道府県などの推薦以外に、広く一般からも公募され、合計1万人が全国を走ることになります。詳細は組織委員会のウェブサイトを御覧ください。

東京2020オリンピック聖火リレーランナー募集情報をご案内します(TOKYO 2020)

各都道府県での公募とともに、聖火リレーのパートナーである、コカ・コーラ、日本生命、トヨタ、NTTの公募にもそれぞれ応募することができます。倍率もそれなりに高いと思いますが、ぜひ申し込んで頂ければと思います。

先日、観戦チケットの抽選も行われ、今回聖火リレーが発表されたました。聖火リレーの開始まで300日を切っています。

東北の復興が世界に伝わる機会になることを、改めて強く願っています。


編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2019年6月4日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。