反日依存症?重篤な日本攻撃依存が招いた韓国のGSOMIA破棄

藤原 かずえ

人間が特定の行動を好んで行う行動心理学的な性向を【行動嗜癖=プロセス嗜癖 behavioral addiction】といいます。韓国の一連の日本攻撃(反日)の行動にはその行動嗜癖の特徴が典型的に認められますが、今回のGSOMIA破棄は、その進行が重篤であることを完全に証明したと言えます。

「NO安倍」を掲げた8月15日の反日集会(KBS NEWSより=編集部)

韓国の行動は極めて【非論理的 illogical】【許容不可能 inacceptable】ですが、行動心理学的には極めて【自然の理 the law of nature】に従った【説明可能 interpretable】な行動であると言えます。日本国民および日本政府はこの説明可能な行動のメカニズムを十分に理解することで韓国という国を正確に把握し、精緻な戦略をもって論理的に対処していくことが極めて重要です。この記事では、行動嗜癖の観点から、韓国の行動心理を丸裸にしたいと考えます。

行動嗜癖の代表的な障害の例としては【ギャンブル障害 gambling disorder】があります。次に示す項目のうち、過去1年に4つ以上自覚がある場合には障害と判定されます(診断基準DSM-5)。

(1) 興奮を得るために掛け金を増やしながらギャンブルを行う
(2) ギャンブルをやめようと思うと落ち着かずに過敏になる
(3) ギャンブルを自制しようとしても無駄な努力に終わる
(4) ギャンブルに没頭する(追体験の希求、ハイリスクの選好等)
(5) 困窮を感じる時にギャンブルに走ることが多い
(6) ギャンブルの負けを取り戻すためにギャンブルを行う
(7) ギャンブルに没頭していることを隠すために嘘をつく
(8) ギャンブルのために自分にとって重要な機会を失う
(9) ギャンブルによる貧困状態を助けてくれる人に頼る

これらの各項目は行動嗜癖に認められる一般的な特徴に基づいて設定されたものであり、それぞれに独立した行動心理学的意味があります。これら各項目を韓国の日本攻撃(反日)の行動嗜癖に適用して順に分析していきたいと思います。

(1) 興奮を得るためレベルを上げながら反日する

適切な回答を行えば何の実害も受けることはない日本の輸出管理に対して、韓国社会は国を挙げて感情的に報復しました。日本に対する輸出管理、日本製品不買運動、大規模反日ヘイトデモ、各種交流事業の停止、福島に対する放射線デマ、五輪ボイコット運動、GSOMIA破棄と次々と日本国民が嫌がる行為を見つけて反日の度合いを止め処なく拡大させました。このような【段階的拡大性 escalation】は行動嗜癖の特徴の一つです。

(2) 反日をやめようと思うと過敏になる

最近の韓国は、反日行為と対立する親日行為に特に過敏になり、親日派精算、親日派作曲の校歌の変更、日本原産のカイヅガイブキの撤去、戦犯ステッカー条例案、日本旅行ボイコット、日本製品不買運動、各種交流事業の停止など親日的要素を邪悪なものとして嫌悪しています。このような【強迫性 compulsion】は行動嗜癖の特徴の一つです。

(3) 反日を自制しても無駄な努力に終わる

2019年8月15日の光復節記念式典で、文在寅大統領は、歴史問題に関する直接的批判を避け「今からでも日本が対話と協力の道に出れば、我々も喜んで手を握る」と一度は関係改善を呼びかけました。しかしながら、わずか1週間後の8月22日、日本が文大統領の言葉に感謝の気持ちを表さなかったことに激怒し、韓国政府はGSOMIA破棄を発表しました。

このように反日を自制しようとしてもすぐに反日行動に出るというのが韓国の平常運転です。問題が最終的かつ不可逆的に解決されることが確認された慰安婦合意もすぐに有名無実化し、文在寅政権によって事実上破棄されました。このような意志薄弱による【反復性 reputation / relapse】は行動嗜癖の特徴の一つです。

(4) 反日に没頭することが多い

靖国問題、歴史教科書問題、慰安婦問題で支離滅裂な主張を勝ちとった成功体験をもつ韓国は、徴用工問題を始めとする各種問題で追体験を希求しています。そして反日に没頭するあまり、自らの行動をまったく客観視できない事態にしばしば陥っています。

例えば、日本の輸出管理をWTO違反として提訴する意向を示しながら、一方で自らも日本に対して輸出管理を行うというダブルスタンダードや、レーダー照射問題における矛盾の連続などがこれにあたります。そして反日に没頭したあげく、国を滅ぼしかねないGSOMIA破棄というハイリスクな自傷行為を侵すまで事態が及んでいます。このような【貪欲性 pleonexia】は行動嗜癖の特徴の一つです。

(5) 困窮を感じる時に反日を行う

現在の韓国は、頼みの中国経済が大失速、主幹産業の半導体価格が急落、ウォンとKOSPIとKOSDAQが暴落、体感失業率が20%超、北朝鮮との南北融和も挫折寸前という困窮に陥っています。このような状況下で、多くの困窮から国民の目をそらせるのに有効な手段となっているのが一連の反日行動です。相変わらず、文在寅政権が反日を強めると政権支持率が高くなります。このような困窮時における【現実逃避 escapism】は行動嗜癖の特徴の一つです。

(6) 反日による失点を取り戻すために反日を行う

徴用工問題での日韓の対立が深まる中、日本からの輸出管理措置を報復と受け取った文在寅政権は「日本に二度と負けない」と宣言し、日本に対する輸出管理、各種交流事業の停止、福島に対する放射線デマ、五輪ボイコット運動などの報復を次々と行いましたが、日本にはまったく影響がありません。そこで確実に日本に実害を及ぼす手段として行ったのがGSOMIAの破棄です。

ただし、日本に実質的な不利益があったかと言えば、韓国の不利益に比べれば限定的です。負けをチャラにするために、一発逆転を夢見た勝負に出て、より負けてしまうという【有害性 harmfulness】は行動嗜癖の特徴の一つです。

(7) 反日に没頭していることを隠すために嘘をつく

韓国は、GSOMIA終了の決定を米国が理解しているという嘘をついて日本にハッタリをかけました。GSOMIA終了は反日でやっているのではなく、米国も理解する正当な措置であると主張したかったものと推測されますが、米国はこの発表をすぐに嘘と断定し、韓国に抗議しました。

このように韓国が嘘をつくのは、反日行動を内心で否定しながらも何かに責任転嫁することで結局は正当化してしまいたい願望の現れです。このような自我に対して優しい【自我親和性 ego-syntonic】は行動嗜癖の特徴の一つです。

(8) 反日のために韓国にとって重要な機会を失う

自国にとってたとえ不利でも反日をやめないのが韓国です。日本よりも韓国に損失が大きいGSOMIA破棄はその典型例と言えます。これは反日の衝動に対して自己を抑制できないことを意味します。このような自傷行為に通じる【衝動性 impulsion】は行動嗜癖の特徴の一つです。

(9) 反日に伴う失点を助けてくれる他国に頼る

韓国は、反日のためであれば、韓国の安全を脅かす短距離ミサイル実験を繰り返し、文在寅政権に三下り半を叩つけた北朝鮮にもすがります。反日のためであれば、それがたとえ本末転倒な行動であっても韓国には関係がないのです。このような【妄想的執念 obsession】は行動嗜癖の特徴の一つです。

以上のように、韓国による日本に対する攻撃的行動は極めて基本的な行動心理学的法則に従う説明可能な行動です。1年に4つに該当すれば障害と判定される全9項目にすべて該当するという韓国は重篤な日本攻撃の行動嗜癖を有しており、精神的な破滅に近づいていると言えます。

またこの行動嗜癖は【乱用 abuse】を通り越した【依存 dependence】であり、韓国の一連の行動は【日本攻撃依存症(反日依存症) dependence on aggressive behavior towards Japan】と呼ぶのが相応しいと言えます。

重篤な日本攻撃依存症に陥っている韓国に対する日本のスタンスとしては、韓国の依存症をこれ以上進行させないために、韓国の不合理な日本攻撃に対して絶対に譲らないと同時に相応の罰則を常に与えるという【オペラント条件づけ operant conditioning】を行う必要があります。

但し、韓国の依存のレベルは既に高次に進行しているため、加えてこの病理を韓国に自覚させることが重要です。具体的には、韓国の行動のどこが不合理であるかを論理的に説明し続けることが重要です。

なお現在、韓国の日本攻撃依存症をより深化させているのは、相変わらず過去の歴史を持ち出して韓国の行動を正当化し、韓国が自己を見つめ直す機会を阻害している NYT・CNN・BBC・朝日新聞・中央日報・聯合ニュース・ハンギョレ新聞等の偏向マスメディアです。これらのマスメディアは過去の歴史を根拠にして現在の日本の行動を裁いています。

これは血統・国籍を根拠に人間を差別する【出自に訴える論証 appeal to origin / genetic fallacy】であり、日本国民はけっしてこの事態を許容してはいけません。


編集部より:この記事は「マスメディア報道のメソドロジー」2019年8月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はマスメディア報道のメソドロジーをご覧ください。