養育費不払い:約束守れよ!子供のためにも。

2019年10月09日 16:00

兵庫県明石市が養育費不払い世帯救済のために条例をつくる検討を始めています。

養育費、すなわち離婚してシングルになって子供を育てている世帯に関する問題ですが、圧倒的に母子家庭が多いです。平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告よると、推計世帯数で母子世帯が1,231,600世帯、父子世帯が187,000世帯と、全体の役90%が母子世帯です。そして、養育費はお母さんに対して支払う訳ではなく、元夫婦の間に生まれた子供が教育を受けていくための、いわば子供にとっての権利でもあります。

私も薄々「多いだろうなぁ」と思っていましたけれども養育費の不払い、実に多いです。先の調査結果では、母子家庭に対して、一旦決まった養育費が支払われているケースは24%と、4分の1以下でした。

養育費の需給状況
現在も養育費を受けている 24.3%
養育費を受けたことがある 15.5%
養育費を受けたことがない 56.0%
不詳            4.2%

この結果を受けて国は、令和元年5月10日に、養育費を強制的に回収するときに、元配偶者の財産差し押さえをしやすくする為の民事執行手続きを定める民事執行法の改正法が国会で成立しました。これまでは泣き寝入りが多かったのですが、この法改正によって子育て側が、元配偶者に対して預貯金の差し押さえを裁判所に申し立て、裁判所がこれを認めたら、金融機関や市町村に情報開示を命令して差し押さえの強制執行をできるようにするものです。

明石市はこれとはまた別に条例を検討しているそうです。
検討しているのは、子育て側の申し立てを市が受けて、元配偶者に支払いを勧告する。それで駄目なら支払い命令を出し、それでも駄目ならその元配偶者の氏名を公表するということを検討しています。明石市の泉房穂市長は氏名公表をすることが目的ではなく、国のさらなる取り組みを促したり、議論を喚起したいという意味もあるようです。私が思うに、明石市という狭いエリアではやはり限界があると思います。元配偶者が明石市に住んでいればいいですが、他の場所に引っ越した場合はなかなか難しい。せめて県単位での取り組みが必要かなと思います。昨日の報道では、罰金付きの行政罰の過料を科す方針も検討しているとのことでした。

いずれにしても私養育費の不払いは大きな問題だと思います。
アメリカでは養育費の不払いに対しては、公民権の停止とも言える措置があります。
例えば、パスポートや運転免許等の取消などの処置が取られ、それでも支払わなければ収監される。ここら辺アメリカは、権利と義務がしっかりしているので、立派だと思う一面もありますが、1人で子供を育てていくっていうのは本当に大変なことだと思います。

養育費には子供の衣食住など生活に関わる費用とや教育に要する費用なので、子育てに行き詰まっての児童虐待などの事件を見聞きするに及んでは、やはり因果関係があると思います。

シングル世帯は圧倒的に母子家庭が多いので、「男は一度約束したらちゃんと守れ!」って言いたいです。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年10月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

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