「育児をしない男を父とは呼ばない」仕事をしない男はどうだろう?

2019年10月24日 14:00

そういえば、20年くらい前にこんなキャッチコピーのポスターがあった。
「育児をしない男を父とは呼ばない」
当時、安室奈美恵と結婚していたサムが、二人の間に生まれた子を抱いたポスターである。厚労省のものだ。

では、育児をしていて「仕事をしない男」は「父」と呼んでもらえるのだろうか。


昨日も仕事をしなかった。いや、厳密には朝から原稿を書き、自主ゼミの指導をし、1コマ教え、学内の委員会に出席したのだけど。するべき仕事ができていない。思うようには働けていない。朝から保育のトラブルで午前中、原稿の挽回タイムがつぶれる、という。こうやって、仕事のできない人、しない人の烙印が押され、世の中から消えていく。

でも、育児はしている。休みの日になると、ドライブに連れて行ってくれる父という、ドラマの中の父のようなことをやっており。思えば、我が父は運転免許を持っておらず。そもそも脳腫瘍で半身不随だった。祝日は娘を連れて横浜に。「左利きのエレン」展に。夜は神田に下山武徳さん、MAD大内さんのライブに。アコギとドラム。娘がぐずったので途中で失礼したが、何か感じるものがあったようで。

別に有名な幼稚園や小学校に、ましてや東大に入れるような教育はしていない。目の前のことで精一杯だ。今日も。自分の夢を背負わせるつもりもない。こだわっていることがあるとするならば、「すごい」よりも「かしこい」よりも「かわいい」よりも、私にとって最高に嬉しい褒め言葉「面白い」「愛がある」と言われる人になってほしいということだな。あとは、一生懸命働けていない私を父だと思い続けてくれること。

というわけで、男よ育児を、家事をしろというイクメンムーブメントに、疑問を持っている人もいると思うのだけど、男が一生懸命働かないことについて理解が深まったときに、社会は変わると信じている。
ガンダムのジムみたいな生き方が容認される社会をつくりたいのだ。

編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2019年10月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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常見 陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師

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