森ゆうこ議員の懲罰請願:全会一致ではなく多数決をお願いしたい

2019年12月06日 15:00

森ゆうこ議員に関する請願は、参議院議院運営委員会に付託された(12月5日参議院公報)。

請願と署名を提出(左から加藤康之さん、岸博幸さん、筆者、紹介議員の維新・浅田政調会長、高橋洋一さん、新田哲史さん:浅田氏ツイッターより)

問題は、その取扱いだ。なんとか「多数決」での採決をお願いできないかと思う。

一般に、請願の採択は「全会一致」が原則とされている。担当の各委員会に付託されると、事前に理事会(非公開)で協議され、全会一致の案件のみ採択の方針を決定。その後、委員会(議事録公開)では、委員長が「請願のうち・・・の件は採択、・・・の件は保留とすることで異議ありませんか」と発言し、そのまま「異議なし」となり、採択の案件のみ本会議に付される。

つまり、全会一致の案件以外は、各議員が賛否を表明する機会のないまま、「保留」としてうやむやになる慣行だ。

これは、長年の国会での制度運用の中で、相応の理由があって形作られた慣行だと思う。だが、少なくとも、本件請願に関しては無理がある。

内容が特定会派の議員の懲罰検討を求めるものである以上、「全会一致」を求めるのは、事実上採択の可能性を奪うに等しい。

私は国民民主党の玉木代表に、請願に賛成いただくよう要望をお届けした。とはいえ、党として賛成するのはおそらく相当難しいことだろう。

国会で議員が民間人の人権を侵害した場合、「免責特権」により訴訟の道はほぼ閉ざされている。そこで懲罰を求めようとすれば、今度は「全会一致」の壁に阻まれるなら、国会での人権侵害に抗する術は一切ないことになる。

国会議員の方々には、ぜひご検討いただけたらと願っている。

写真ACより(編集部)

原 英史
1966年生まれ。東京大学卒・シカゴ大学大学院修了。経済産業省などを経て2009年「株式会社政策工房」設立。国家戦略特区ワーキンググループ座長代理、大阪府・市特別顧問などを務める。著書に『岩盤規制 ~誰が成長を阻むのか』(新潮新書)など。

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原 英史
政策工房 代表取締役社長

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