新型肺炎、米メディアが報じた「研究所が発生源」説 --- 古森 義久

2020年01月29日 11:30

(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

中国から全世界へと感染が広がる新型コロナウイルスの発生源は、中国湖北省武漢市にある国立の病源体研究機関かもしれない──米国メディアがそんな可能性を報じた。報道では、その研究所が中国人民解放軍の細菌兵器開発に関わっているとの疑惑も呈している。

今のところこの可能性に確証はない。だが、もし事実だった場合、今回のウイルスの感染拡大の意味が大きく異なり、中国の国家としてのあり方が根幹から問われることになるだろう。

イスラエルの軍事専門家の見方

この可能性を報じたのは、米国の戦略動向や米中の軍事動向に詳しいベテランジャーナリストのビル・ガーツ記者である。記事は、米紙ワシントン・タイムズ(1月24日付)に大きく掲載された。

ガーツ氏はこの記事で、「ウイルスに襲われた武漢には中国の生物戦争計画に関わる2つの実験所がある」と指摘し、武漢市で発生した新型ウイルスの肺炎が同市内に存在する「武漢国家生物安全実験室」から漏れたウイルスが原因である可能性がある、と記していた。

武漢国家生物安全実験室は2015年に建設が開始され、2017年に完成した毒性の強いウイルスの研究機関である。これまでエボラ出血熱やニパウイルス感染症などのウイルス研究にあたってきたという(筆者注:本実験室の存在は、英科学誌のネイチャーなどによっても伝えられている。参考:「世界で最も危険な病原体を研究するウイルス実験室、中国で誕生へ―英メディア」レコードチャイナ)。

ガーツ氏の記事によると、同実験室は中国当局が今回の新型コロナウイルスを最初に発見したとする海鮮市場から30キロほどの距離にある。

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