重要なのはマスクの配布「回数」
新型コロナウイルス対応はまさに有事である。有事だから平時の理論は通用しない。平時の理論は通用しないが平時の資産を基礎に対応しなくてはならないのが辛いところであり、それがまた人々の不安をかきたてる。
そのためだろう。マスクの「買い占め」が常態化し、店頭ではなかなか購入できない。
マスクを増産しても「買い占め」が行われるならば意味がない。
こうした事態を受けて先週、安倍首相が各世帯にマスク2枚を配布することを発表したが、ネットの一部では大不評だった。「なぜ2枚しか配布しないのか!」という不満はわからなくもないが、では、何枚なら良いのだろうか。筆者は「適正な配布枚数」など聞いたことがない。
政府のマスク配布決定に関わった経済産業省の浅野大介氏は自身のFacebookで配布理由を説明し(現在は削除)色々な批判を受けたようだが、氏の説明の中に「まず2枚。」という表現があることに注意したい。今回の決定はあくまで「第一陣」なのである。
だから安倍首相の「各世帯にマスク2枚を配布する」という発表に対して国民が意識すべきことはマスク入手の「新経路」が開拓されたこととこの「新経路」を通じてマスクが繰り返し配布される未来である。
マスクの「枚数」にこだわる人が多いが、こだわるべきことはマスクの配布「回数」である。国民が政府にマスクの配布回数を増やすことを求める姿勢が重要である。
また、こういう姿勢が「買い占め」の無意味化をもたらし、結果として店頭でのマスク購入に繋がるのである。
マスクを繰り返し配布していく過程で一度の郵送でより多くのマスクを配布できるノウハウも発見できるだろうし、もしかしたら「小切手」を配布できるノウハウも発見できるかもしれない。
「2枚は少ない!」だけでは何も生まれない。有事の今、求められるのは生産的な議論である。
実に迷惑な反安倍
有事だからこそ生産的議論が求められる。しかし、残念なことに反安倍はこれが全くできない。
今回のマスク配布の決定もただ難癖をつけるだけである。
例えば立憲民主党会派所属小川淳也氏は「全国に八百万余の空き家がある。ここに一律に配布するなら、かなり無駄になる」と批判する。
<新型コロナ>布マスク、与野党批判 空き家に配達の可能性(東京新聞 4月4日朝刊)
しかし緊急事態の今、住居の実態を緻密に調査する時間はないし、空き家を回避することは配達員の負担を増加させマスクの配布にも悪影響を与える。マスクを国民に速やかに届けたいならば空き家への配布など些細な話である。看過できないとしてもマスク配布後に対応すれば良い。
今、求められていることは国民にマスクを配布することである。それにしても小川議員の発言はとても政治家のものとは思えない。難癖もいいところである。
国の官僚はこの程度の政治家に「ご説明」しているのかと思うと心底同情する。
誰もが手探りしながら新型コロナの感染を避けようとしているなか、反安倍の声しか挙げられない人間は正視に耐えない。
肩書が政治家、学者、ジャーナリストならば失望感しかない。
反安倍を自粛せよ!
そうこうしているうちに安倍首相により緊急事態宣言が発令された。これにより「自粛」の空気は格段と強まる。
もう既に公共施設や大型百貨店などは休館・休業しているが、これらも延長され、休館・休業の対象が拡大することは確実視されている。
法的強制力もないのにここまで広範囲に休館・休業が実施されること自体、改めて日本社会における「業界」の強さに驚かされるが、それはともかくとして今、最も求められる「自粛」は公共施設や大型百貨店の休館・休業ではない。もちろん野外イベントの開催でもない。
それは反安倍である。反安倍はただただ議論を破壊し新型コロナ対応を妨げる。
ワイドショーの反安倍目的の雑な報道に感化された住民が地方自治体に問い合わせにくることなど珍しい話ではない。
外出自粛により反安倍が今まで以上にワイドショーやSNSの雑な情報に触れた場合、どうなるのだろうか。地方自治体への問い合わせが増えるのだろうか。それとも立憲民主党議員が反安倍を意識して国会審議を止めるだろうか。いずれにしろ新型コロナ対応にとって害しかない。
だからここまでの文章を読んで舌打ちしたり頭に血が上っている方。
自分は立憲主義を守る、日本国憲法9条を守ると考えている方。
安倍首相はアメリカのポチだ!とか安倍昭恵はけしからんやつだ!とか安倍晋三はA級戦犯の孫だ!と考えている方。
ナチュラルに「アベ友」と言う言葉を使ってしまう方。
森友学園・加計学園・桜を見る会を巡って悪質な不正が行われていると考える方。
安倍政権誕生以降、日本の民主主義は後退していると考える方。
その他、具体的な根拠若しくは被害もなく安倍晋三を嫌う方はどうか新型コロナの脅威が鎮静化するまで頭の中から「安倍晋三」を忘れてください。それが社会にとってもあなたにとっても幸せなことですから。