医療崩壊を防げ!すぐに病院ではなく、まず電話

2020年04月16日 16:00

今、我が国で「医療崩壊」という言葉が現実味を帯びています。新型コロナウイルスでイタリア、スペインなどでは現実に医療提供体制の不足がゆえに病気の人が適切な医療を受けられないという状態、いわゆる「医療崩壊」が起こりました。言うまでもなく、新型コロナウイルスの感染者が病院に押し寄せた結果、医療者の数、医療行為が足りなっている状態ですが、新型コロナウイルスの感染者だけでなく、それ以外の急を要する疾病でも医療を受けられない状態になってしまいます。

すでに東京都をはじめとしたいくつかの地域では、新型コロナウイルスの感染者が陽性判明した人の中で、自宅待機などになっているケースは多くなっています。

すでに感染症指定病院のベッド数は満床で受け入れができない状態になっています。そこで一般病院の救急科で対応すると、今度はその対応中、救急対応ができなくなります。救急対応後、感染症の患者を病室に移したとしても、その後の消毒作業が終わるまで、救急の受け入れができません。ですから、脳梗塞や心臓発作など、命がかかってる場合でも受け入れができなくなったり、骨折して動けないというようなケースでも救急にかかれない状態になりかねないわけです。

東京都では先週末までに1700床の新型コロナウイルスの感染者を受け入れる病床を確保すると発表していましたが、12日に2000床確保できたと発表しました。ちなみに、12日時点での入院患者数は1810人にでした。誰でもわかると思いますが、今後も感染者受け入れのためにベッド数を増やす準備をしたとしても、1日に200人、300人と増えていけば、当然間に合わないので、医療崩壊に繋がっていってしまうわけです。

だから病床の確保とあわせて感染者の伸びを緩やかにすること、そして、治療を終えて退院する人でベッドを空けていかなければならないわけです。そしてもう一つあります。今回の新型コロナウイルス感染者は指定感染症になっているため、即入院措置となっています。例えば先ほどの1810人と言う東京都の感染者の内訳を見てみると、重症者は31人で、軽症・中等症が1779人です。
この1779人の人たちをずっと入院させるのかということです。

東京都は4月7日から軽傷者や無症状の感染者をビジネスホテルなどに移送し始めました。これは4月2日に厚生労働省が一部の患者をホテルでの待機と方針転換をしたからです。東京都はその1週間前の3月26日に、軽症者や無症状の感染者を宿泊施設や自宅で待機することを計画して、国に緊急要望をしています。さらにその5日前の3月21日に東京都が行った新型コロナウイルス感染症対策に係る専門家との意見交換会で、議論していました。

私が東京都の感染症指定病院の医療従事者と意見交換をしてきましたが、「このまま陽性の人を全部受け入れていたら、重症者の命を救えなくなるし、他の疾病の人を見ることができなくなる」ともっと早くから東京都や医師会に伝えていたそうです。

役人は非常時でも日常と同じルールを原則とします。
なぜなら、「法を守る」ことが役人です。しかし、その原則である法を変えるのは政治です。
ですから私は、「現場に目を向け、現場を把握し、政治が対応しろ!」と言いたい。そして医療崩壊を防ぐためにに、我々の行動も問われています。感染を疑ってもすぐに救急車を呼ぶ、すぐに病院に行くのではなく、まず「帰国者・接触者相談センター」にまずは電話で相談しましょう。

新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター
厚生労働省電話相談窓口 0120-565653 9時00分~21時00分(土日祝も含む)
また、各自治体(市区町村)によって連絡先が異なります。
各都道府県の各都道府県が公表している、帰国者・接触者相談センターは厚生労働省HP(新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター)に掲載されています。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2020年4月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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中田 宏
元衆議院議員、前横浜市長

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