自衛隊の小火器に対する認識は昭和で止まっている

2020年04月24日 06:00

二見龍、照井資規氏の共著で主に小銃弾に関して書かれた本です。
オーストラリアで行われている射撃大会、AASAMの裏事情にも書いてあります(P35)。

陸自は始めてこれに参加する際に、民間から訓練オファーを「俺達は専門家である。地方人の教えを乞う必要なし」とつっぱねたのですが、結果はビリから2番め。そら、他国がスコープ使って射撃しているのに、等倍のドットサイトで戦っていたら負けますわな。
で教えを乞うて、順位が大幅に上がりました。

まあでも、これはオーストラリア軍の情報収集のための大会であるので、手の内を全部明かす必要はないのですが、その意識が希薄ではないかと思います。

陸自のイラク派遣でもろくな銃創の処置のノウハウもなかった。(P47)

陸自に同軸用の74式除く7.62ミリ機銃がないことの問題点も指摘されています。(P95)

師団衛生隊は規模が阪神大震災当時の四分の一になり、後方支援連隊の一部に。米軍は衛生科が12%だが、陸自では6%。
防衛医大の卒業生からすると2300名はいるはずが、900名。これは防衛歯科大が教育している歯科医官含めた数で、これを除くと約750名。護衛艦に医官を乗せられないわけです。これは必要数の三分の一を割り込んでいます。(P176 )

照井氏はメディックの専門家ですが、ハンターでもあります。仕留めた獲物は自分で解体するそうです。
当然ながら、獲物がどのような銃創を受けるか実際に知っているわけです。

ハンターの高齢化が進んでいる現在、普通化隊員、特に狙撃手、衛生の人間を害獣駆除に派遣してはどうでしょうか。害獣駆除だけではなく、実際の銃創と動物の体がどうなっているかを勉強する機会にもなります。

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。

Japan In Depthに以下の記事を寄稿しました。


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2020年4月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。

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清谷 信一
軍事ジャーナリスト、作家

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