メディアと喧嘩しても支持された安倍首相の革命

2020年08月31日 21:00

安倍政権は、巨大メディアにおもねることなく対決した。これまでの自民党政権の首相たちは、メディアが左翼に偏向しているのでないかと思っても、それと対決するというのは怖がり続けた。

2020年5月14日、記者会見する安倍首相(官邸サイト:編集部)

しかし、安倍首相はメディアと正面対決を続け、インタビューなどはいわゆる保守系メディアを中心に選別して挑発的だったが、六回の国政選挙に大勝し、史上最長の在任期間を達成した。

このことが、日本の政治史上、また、メディアの歴史の上で革命的なことは余り語られないが重要なことだと思う。つまるところ、テレビや新聞がどう放送したり書いたりしようが政治のうえで大事なことでなくなったのだ。

さらに自身がfacebookなどで発信するなどもした。

 メディアの敵対的な態度は、記者会見での極めて無礼な質問者の態度というかたちでも示された。退任表明の記者会見での記者さんたちのゴロツキぶりもひどかった。これに対して、若い記者の教育が悪いからと言った人もいるが、国政選挙の際の各党党首討論会でもベテラン記者が「あなたの安保政策は国民から強く批判されているが」とか「アベノミクスは国民の期待に応えてないが」とかいった一方的な感想を勝手に前提においた質問を大学紛争時代の過激派か紅衛兵かといった風情でやっていたが、こういうのは鋭い質問とはいえない。

安倍首相にとっては丁寧な言葉で、視点が違うことをやんわり説明すれば事足りるからだ。そのことで、60%の国民は質問したごろつき記者でなく首相に好感をもつからそれでよかった。

記者の質問に答える安倍首相(官邸Facebook:編集部)

 しかしそれにしても、新聞記者が出る記者会見のテレビ中継は辞めた方がいいと思う。子供の教育にも悪い。テレビのキャスターはそれなりの政治家にそんな失礼な言葉遣いはしない。テレビのキャスターは政治家がいないところでは、偉そうなこというが、たとえば、あの坂上忍などでも政治家の前では結構紳士だ。

新聞記者の質問は文字で報道すればいいのだから、中継なしのところでやりとりをしたらどうかと思う。

安倍首相の後継者たちは、はたしてメディアに毅然とし続けることが可能なのだろうか。

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八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授

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