大坂選手も知らない?BLMの背景

2020年09月30日 06:00

NaomiOsaka大坂なおみツイッター公式アカウント:編集部

全米オープンの大坂なおみ選手のマスクを見て、筆者は少しがっかりした。心根優しいが、歴史の真相や現況の深層の知識の足りない若者が、メディアの報じることだけを鵜呑みにしてしまうとき、その純粋さゆえに陥りがちな心理状態になったのだろう。どういう理由にせよ、人の死は痛ましいから。

彼女は優勝インタビューでマスクの意味を問われて、こう述べた。

The point is to make people start talking, for me, just spreading awareness. I feel like the more people know the story, then the more interesting or interested they’ll become in it. (ポイントは、人々に話を始めさせることで私にとっては、単に意識を広めるだけより多くの人々がその話を知るほど、彼らはその話にもっと興味を抱き、また興味を持ようになると思います

このインタビューが9月13日付のカタールのアルジャジーラ・ネット版に、彼女の7枚の写真と7つのマスクのことと共に載っていた。筆者も、この7つの事件の知識が全く足りないので、読んで知ったことを紹介する(拙訳の一部を捨象)。

第1戦のマスクには「Breonna Taylor」とある。26歳のTaylorは本年3月13日ケンタッキー州ルイビルの彼女のアパートで警察に射殺された。警官は1人が6月に解雇され他配置換えされたが、刑事告発れていない

NaomiOsaka大坂なおみツイッター公式アカウント:編集部

第2戦は「Elijah McClain」。23歳のMcClainは昨年8月、コロラド州オーロラ警官に頸動脈を抑えられ死亡した。彼の家族は先月、黒人に対する殺人と過度の力の日常的な使用を主張し、市と警察に対して訴訟を起こした。

NaomiOsaka大坂なおみツイッター公式アカウント:編集部

3戦は「Ahmaud Arbery」。25歳のArberyは2月にジョージア州郊外近所をジョギング中に、武装した白人男性に撃たれて死亡した。 銃撃の動画ネットに投稿され全国的な抗議に拍車をかけた3人が殺人罪に問われている

NaomiOsaka大坂なおみツイッター公式アカウント:編集部

第4戦は「Trayvon Martin」。12年に17歳のMartinがフロリダでジョージ・ジマーマンに殺害されたことで、BLM運動が活発化した。

第5戦は「George Floyd」。5月にミネアポリス警官デレク・ショーヴィンが拘束中に約9分間、46歳のFloydの首を膝で抑えた後、彼は病院で死亡した。 彼の死は国際的に広がった米国での人種的不公正と警察の残虐行為に対する大規模な抗議を引き起こした。

第6戦(準決勝)は「Philando Castile」。32歳のCastileは16年にセントポール郊外停車中にミネソタ州の警に射殺された。女友達がSNSで事件をライブストリーミングし、全国的な注目を集めた。警官は重罪過失致死罪と銃器の無謀な使用の罪に問われたが、陪審員は無罪を言い渡した。

第7戦(決勝)は「Tamir Rice」。12歳のRiceクリーブランド14年におもちゃの銃を持って遊んでい、警官のティモシー・レーマンに銃撃され死亡した当局は16年4月、家族が起こした訴訟で、600万ドルを支払うことで解決に合意した

優勝して、用意した7枚をすべて使った大坂選手は「モチベーションが保てた」と述べた。

BLM( Black Lives Matter )という組織については、9月15日にヘリテージ財団の上級研究員マイク・ゴンザレスの論文が、共同創設者と共産中国グループとの提携を暴露した。本稿では、同じヘリテージ財団のより平易なメルマガ「The Daily Signal」の28日付の記事基に、大坂選手の行動について考えてみたい。

この記事は、同紙のプロデューサーが、長年BLMを取材しているジャーナリストのジェームズ・シンプソンにインタビューする形式。その中でシンプソンは概ね以下のように述べている。

BLMはフリーダム・ロード社会主義機構いう組織の傘下る。これ新しい共産主義運動BLMの共同創設者と共産中国グループの提携はヘリテージ論文にある通りで、BLMとアンティファが街で起こしていることを支援する裏で、共産中国が工作していることに多くの憶測がある。

BLMは悪意ある組織で、創設者のアリシア・ガルザパトリッセ・カラーズ、オパール・トメティ訓練されたマルクス主義者3人思いついた。13年フロリダでジョージジンマーマントレイボン・マーティンが、続いてミズーリ州でマイケル・ブラウンが射殺された後開花した。

問題は、これらの人々が実際に何者であるか、そして彼らの組織の目標が何であるかについて、メディアから適切な暴露がないこと。代わりに我々が得るのは、誰もがその背後に隠れられるフレーズ「BLM」だ

そのメッセージと同盟、看板を掲げ、自分が人種差別主義者ではないことを誇らしげに示すことで、みな気分良くなれる。これらのグループによる我々を分断するためのあらゆる工作にも拘らず、そしてそれが彼らの真の目標であるに拘らず我々は一緒に非常に良い仕事をしている気になる

だが、この共産主義組織が気にかけているのは、国を転覆させ、権力を握ることを容易にする分断と征服の軍事戦略あり自身の権力と富以外何も気にかけないし、彼らは事実と違う話術を使う

確かに悪い警官がいるし、白人にも黒人にもヒスパニックにも人種差別主義者はいるそれは国の大多数ではない。しかしジョージ・フロイドのような出来事を故意に誤って伝えることで、彼らは極左メディア扇動されて生きて来た人々を実際に動揺させられる

人々が話していないことの一つは、毎年、黒人の2倍の人数の白人が警官に殺されていること。それは黒人が国の殺人の半分以上を犯している事実、逆に黒人によって毎年2倍の白人が殺されている事実、職務中に殺された警察官の死の40%に黒人が関わっている事実、があるにも拘らず。

より重要なことは、これはレーニンが「我々は、我々に同意しない者らに対して、憎しみ、革命、そして軽蔑を引き起こす言葉で書かねばならない」と述べたことに遡る共産主義者の長年の戦略であること

ソ連共産党は40年代に、「人々があなたに反対するときはいつでも、彼らを人種差別主義者と呼び、彼らを反ユダヤ主義者と呼び、彼らをファシストと呼び、それが十分頻繁に繰り返されれば、それは真実であるように見えるでしょう」と述べメモを世界の共産党に送った

だから彼らにとってフロイドのような悲劇が一つあればいい。白人の子供大人他の民族グループも警官による同じ過ちを経験するが、黒人のときのように公表されない。メディアの多くが、我国が人種差別主義の国であるという物語を推進しているからだ

確かに、人種差別の例があ。が、私は黒人が制度的人種差別に直面しているという考え方はしな我々は何十年もの間、黒人を私たちのコミュニティ繁栄させるために活動してきた。私が知っている多くの黒人は、体系的な人種差別は過去のものであると私に同意する

今、世界的な広がりを見せているBLM運動と、このBLM組織については切り離して考える必要があるとはいえ、BLMという組織についてのこのようなことを、大坂選手はきっと知るまい。ならば、報道された事件の被害者を悼み、一見それに寄り添う「BLM」への共感は仕方ない。韓国の若者も同じで、日本軍が制度的に無辜の少女を暴力で狩るという詐話がなければ、当時の慰安婦の境遇に同情はしても、像を造って崇めることまではしまい。

我が国も似たようなもので、モリカケにしても事の真相は殆ど報じられないし、一部の芸能人がツイートで騒いだ黒川問題も、検察による人事との真相が露見した今ではまるで何もなかったかのようだ。オールドメディアの罪は深い。

大統領選まで一月余りとなったこの時期に、保守系シンクタンクがBLMやアンティファと共産中国との提携を暴露したことの効果はそれなりにあるだろう。が、賢明なサイレントマジョリティーは疾うに解っている気もする。

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