緊急事態宣言再発で泣く会社、笑う会社

今週のメルマガ前半部の紹介です。1月8日、2度目の緊急事態宣言が出され、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の人間は少なくとも2月7日までの期間、再び自粛を求められることになりました(その後大阪や兵庫、愛知等にも拡大)。

kazuma seki/iStock

当然ながら企業もテレワークの推進を通じて出勤者を7割減らすよう要請されています。要請なので義務ではないんですが、さすがに平時と同様に社員全員に出勤させたら風評的にかなりまずいので、ほとんどの企業は否応なしに再びリモート体制に突入したはずです。

とはいえ、一回目の緊急事態宣言の時と比べると、企業間でかなりの温度差があるように感じられますね。いい機会なので日本企業とリモートワークについてまとめておきましょう。

緊急事態宣言再発でリモートワーク全否定企業が大ピンチに

リモートワークに切り替えるということは要するに従来の働き方を抜本的に見直すことですから、ある種の人達にとっては面白くないわけです。

ある種の人とは?それは「従来の働き方で偉くなった人たち」ですね。実際、一回目の緊急事態宣言で仕方なくリモートワーク導入はしてみたものの、宣言解除と同時に「ああいうのは日本企業には向いていないから」と偉い人の鶴の一声で全部なかったことにした会社は少なくないです。

【参考リンク】企業悩ますテレワーク、「縮小・やめた」2割 朝日調査

で、そういう会社は今結構まずい状況になっているはずです。一度目で得られたはずの貴重な知見を活かすどころかドブに捨て、なし崩し的に2度目の一か月リモートワーク我慢大会に突入したわけで。

前回「自分たちの職場には合わなかった」「生産性が下がった」という現実をもう一度おさらいしなきゃならないわけです。

そもそも2月7日に本当に解除される保証すらありません。というか、コロナが「普通の風邪」並みの脅威に落ち着くまでには10年かかるとの試算もあります。

極端な話、これから数年は年に2回くらい緊急事態宣言が出される可能性も十分にあるわけです。そのたびにみんなで我慢大会しなきゃならないわけですよ。そういう会社は。

【参考リンク】新型コロナ、10年後は普通の風邪 米大学研究チームが試算

一方で、冷静に第2回緊急事態宣言を受け止め、リモートワーク体制に粛々と移行している企業もあります。

以前より「ミッションの明確化と成果評価」を意識した制度改革を行いつつ、10月1日より無制限完全リモートワーク体制に移行したYahooが代表ですね。

そこまで極端ではなくとも、一度目の緊急事態宣言中に行ったリモートワークを人事部がしっかり総括し、課題やメリットを徹底的に洗い出して対策を取っていた会社は、スムーズにリモートワーク体制にシフトできているように見えます。

昨年リモートワークがなし崩し的に浸透した際、いろいろなデメリットを指摘する声が上がりました。

「実際の働きぶりを見ないと評価できない」
「オンラインで連絡を取りながらだと作業効率が下がる」etc……

そこで「働きぶりを見ないと評価できない理由は何か」「なぜ連絡を取り合いながら作業しないといけないのか」といった本質的な課題に向き合った企業と、向き合わなかった企業の差と言っていいでしょう。

さすがにリモートワーク中にそういう本質的な制度見直しは出来ないでしょうから、今からやるにせよコロナが落ち着いてからでしょう。そういう意味でも、夏以降、コロナが落ち着いていた半年ほど何もせずにぼーっとしていた企業は大きなツケを払うはずです。

以降、
リモートワーク2.0に進化するポイント
個人が企業のリモートワーク対応能力を重視すべき3つの理由

※詳細はメルマガにて(夜間飛行)

Q:「役職定年後にやることが無くて困っています」
→A:「実務で何かしら助力は出来るはずです」

Q:「通年採用への切り替えはアリでしょうか?」
→A:「2チーム編成は維持すべきでしょう」

雇用ニュースの深層

Q&Aも受付中、登録は以下から。
・夜間飛行(金曜配信予定)


編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’s Labo」2021年1月21日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください。