緊急事態宣言を想定していなかった「補正予算」は、本当に組み換えが必要ないのか?

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

1月20日からまず衆議院で本会議・代表質問がスタートしました。

足立代議士は相変わらず手厳しいですが(笑)、いくつか気になったポイントも。

菅首相、GoTo予算→コロナ対策「組み替え必要ない」

来週から始まる補正予算について、菅総理は「組み換えの必要はない」と強気の姿勢。

しかしながら本補正予算は、「15ヶ月予算」とやらで不要不急の予算が積み込まれているという例年の問題に加えて、何より「緊急事態宣言を想定していなかった」という致命的な欠陥を抱えています。

12月に閣議決定されたものだから当然といえばそうですが、この状況となれば予算は変更するべきです。

今年度第3次補正予算案 約6兆円分の組み替え案まとめる 立民(NHK)

そこで我々も、立憲とはもちろん方向性・内容は異なりますが、「組み換え動議」を検討・作成しています。

「組み換え動議」とは、政府が提出してきた予算案に対して、「この部分はおかしいから、こういう直して再提出すべし!」と『やり直し』を(可決されれば)命じることができる議会の権能です。

地方議会を例に出した説明ですが、参考に以前の過去記事をば。

知事が作った予算案が気に食わない!そんなとき、議会に何ができるのか?

特に約20兆円の第三次補正予算案には、4月以降に利用されることが確実な(本予算に計上すべき)国土強靭化のための予算などが兆円単位で計上されています。

「初年度分(2021年度分)を計上した」って堂々と、厚顔無恥に書いてありますけど、それを前年度(2020年度)の補正予算に積むって論理的に意味不明ですから!!

これは本予算の規模を小さく見せるテクニックであると同時に、決算でのチェックも甘くなることを見越しているのではないかと睨んでいます。

勿論、このような姑息な予算案を作って通している場合ではありません。

年度内に明らかに執行されない項目は補正予算案から削減し、コロナ対応に協力した医療機関の経営支援や、持続化給付金第二弾に充てるなど機動的な補正予算案を組み直すべきです。

明日明後日の衆参本会議にて、我々としても総理・政府の姿勢を改めて確認した上で、来週の予算審議ではおかしな項目を厳しくチェックし、組み換え動議の内容を精緻化してまいります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年1月21日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。