現状、日銀は「とりあえず」とはいえ責務を果たし、政府もここにきて「大型の補正をするかも」ということで、市場は若干の期待感もあり、日経平均も10000円を超える水準になりました。とはいえ、財政赤字をこれ以上増やすわけにはいかない状態にあり、期待の「埋蔵金」も言うばかりで出てこないことから「さらに景気が下振れする」という可能性は十分に残っていると考えた方が良いと思われます。
このような中、何をどうすれば経済が良くなるのかは難しいところです。補正規模が多額になれば、年末と言うことで「助かった」という人々も多いとは思いますが、景気回復と言う意味では「一過性」に過ぎないと思われます。
では「どうするか?」なのですが、小手先やテクニカル的な政策に走るのではなく、やはりここは「国家戦略」を明確に打ち出し、それに向けてのイニシアティブを政府がやっていくしかないと思います。特に、現在のような「カオス」の状態では、政府のイニシアティブが効きやすい時期であると思います。
ここで「カオス」という状態ですが・・・
これは「創造的破壊」によって引き起こされた恐慌のような破滅的な状態を指します。つまり、リーマンショックによって混乱した現状の日本経済は、まさに「カオス」といえます。このカオスという状態は、悪いばかりではなく、このような状態の中から、新しい産業(イノベーション)を起こす主体(企業家)が登場し、何らかの秩序(「飛躍」や「うねり」)が生まれ、景気を再生させるのだとシュムペーター(という経済学者)は唱えています。
しかし、カオスの状態に存在する「新しいこと(事業)」のほとんどは、一つ一つをみると非常に小さな変化なので、マクロ経済学的に、または、計量経済学(統計学)的には、無視されてしまうような微小な変化であり、これでは小さすぎて景気変動を引き起こすことはありません。
ところが、このような「新しいこと(つまり、イノベーション)」のうちのいくつかが、誰も考えていなかったような結合(これを「飛躍」という)をすることにより、「産業」として大きなうねりを起こす場合があるのです。例えば、馬車が車になるようなイノベーションです。ある日突然「馬車⇒車」になることはありませんが、長い年月のうちにおこる「新しいこと(「馬車の改良」や「動力の研究」など)」の積み重ねにプラスして「エンジンを馬車に取り付ける」という飛躍があって初めて、馬車は車になります。この飛躍は、あっという間に「うねり」となって社会に広がり、経験では考えられない「新しい社会」になるわけです。
以上から、「イノベーション」と言っても「個々の段階の小さなイノベーション」と、もう一つ、「社会を変革するような大きなイノベーション」があるということがわかります。とはいえ、このうち「大きなイノベーション(馬車から車へ)」というのは突如として起こるのではなく、「小さなイノベーション(「馬車の改良」&「動力の研究」)」が各地で発生する中で、社会自体を「飛躍させる何か(エンジンを馬車に取り付ける)」が起こった時、歴史が大きく変わることになるのです。
したがって、政府としては各地に広がっている小さなイノベーションをいろいろと分析をし、大きなイノベーションへと導くための道筋を「国家戦略」として打ち出すべきだと思います。
現状、「CO2、25%削減」というものが、国家戦略的なスローガンであり、これによって小さなイノベーションを結合し、大きなうねりを作りだそうとしているとも考えられます。これはこれで明確なイニシアティブではありますが、「環境」というテーマだけでなく、他のテーマなどを有機的に結び付ける必要があるように感じます(現在は同じテーマ内でイノベーションが乱立しているだけであり、「飛躍」や「うねり」を起こすような状態ではないように思います)。
国家が戦略を立てて「飛躍」のためのイニシアティブを取ることは難しいことではありますが、イニシアティブを取るだけであれば、それほど多額の資金は必要であるわけではないので、国家財政的な負担は少ないと思います。他方、小さいとはいえ「イノベーション」は創業者利得が取れるので、それが「飛躍」し「うねり」になれば、景気回復の有力な機動力になり得ると思います。
現政権には「国家戦略」を司る部署があるわけですから、その辺りを考えていただきたいと思います。
では「どうするか?」なのですが、小手先やテクニカル的な政策に走るのではなく、やはりここは「国家戦略」を明確に打ち出し、それに向けてのイニシアティブを政府がやっていくしかないと思います。特に、現在のような「カオス」の状態では、政府のイニシアティブが効きやすい時期であると思います。
ここで「カオス」という状態ですが・・・
これは「創造的破壊」によって引き起こされた恐慌のような破滅的な状態を指します。つまり、リーマンショックによって混乱した現状の日本経済は、まさに「カオス」といえます。このカオスという状態は、悪いばかりではなく、このような状態の中から、新しい産業(イノベーション)を起こす主体(企業家)が登場し、何らかの秩序(「飛躍」や「うねり」)が生まれ、景気を再生させるのだとシュムペーター(という経済学者)は唱えています。
しかし、カオスの状態に存在する「新しいこと(事業)」のほとんどは、一つ一つをみると非常に小さな変化なので、マクロ経済学的に、または、計量経済学(統計学)的には、無視されてしまうような微小な変化であり、これでは小さすぎて景気変動を引き起こすことはありません。
ところが、このような「新しいこと(つまり、イノベーション)」のうちのいくつかが、誰も考えていなかったような結合(これを「飛躍」という)をすることにより、「産業」として大きなうねりを起こす場合があるのです。例えば、馬車が車になるようなイノベーションです。ある日突然「馬車⇒車」になることはありませんが、長い年月のうちにおこる「新しいこと(「馬車の改良」や「動力の研究」など)」の積み重ねにプラスして「エンジンを馬車に取り付ける」という飛躍があって初めて、馬車は車になります。この飛躍は、あっという間に「うねり」となって社会に広がり、経験では考えられない「新しい社会」になるわけです。
以上から、「イノベーション」と言っても「個々の段階の小さなイノベーション」と、もう一つ、「社会を変革するような大きなイノベーション」があるということがわかります。とはいえ、このうち「大きなイノベーション(馬車から車へ)」というのは突如として起こるのではなく、「小さなイノベーション(「馬車の改良」&「動力の研究」)」が各地で発生する中で、社会自体を「飛躍させる何か(エンジンを馬車に取り付ける)」が起こった時、歴史が大きく変わることになるのです。
したがって、政府としては各地に広がっている小さなイノベーションをいろいろと分析をし、大きなイノベーションへと導くための道筋を「国家戦略」として打ち出すべきだと思います。
現状、「CO2、25%削減」というものが、国家戦略的なスローガンであり、これによって小さなイノベーションを結合し、大きなうねりを作りだそうとしているとも考えられます。これはこれで明確なイニシアティブではありますが、「環境」というテーマだけでなく、他のテーマなどを有機的に結び付ける必要があるように感じます(現在は同じテーマ内でイノベーションが乱立しているだけであり、「飛躍」や「うねり」を起こすような状態ではないように思います)。
国家が戦略を立てて「飛躍」のためのイニシアティブを取ることは難しいことではありますが、イニシアティブを取るだけであれば、それほど多額の資金は必要であるわけではないので、国家財政的な負担は少ないと思います。他方、小さいとはいえ「イノベーション」は創業者利得が取れるので、それが「飛躍」し「うねり」になれば、景気回復の有力な機動力になり得ると思います。
現政権には「国家戦略」を司る部署があるわけですから、その辺りを考えていただきたいと思います。





ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質
市場の変相
市場リスク 暴落は必然か
田中角栄の昭和
ゲームの父・横井軍平伝
社会保障の「不都合な真実」
再分配の厚生分析
エコ亡国論
人間らしさとはなにか?
ドル漂流
これからの「正義」の話をしよう
ゲーム理論 (〈1冊でわかる〉シリーズ)
丸山眞男セレクション
ポスト社会主義の政治経済学
〈私〉時代のデモクラシー
だまされ上手が生き残る
バーナンキは正しかったか?
競争と公平感
フーコー 生権力と統治性
行動ゲーム理論入門
「環境主義」は本当に正しいか?
REMIX
行動経済学
フリーフォール
現代の金融入門
学歴の耐えられない軽さ
世論の曲解
マネーの進化史
歴史入門
強い者は生き残れない
労働市場改革の経済学
「亡国農政」の終焉
ルポ資源大陸アフリカ
生命保険のカラクリ
チャイナ・アズ・ナンバーワン
成功は一日で捨て去れ
ネット評判社会
01銘柄がバタバタ倒産するような状況はカオスでしょうけど、日本の市場は、自己資本がどれだけ毀損しても兆円規模の増資に応じてくれる投資家がいっぱいいる平和な市場ですよ。失業率も低いですし、失業しても何とか食うことぐらいはできるでしょうし、シュンペータの時代とは同じ不況でも状況が全然違います。あと何回かリーマンショックやらないと「日本経済破壊されたあ」とはならないんじゃないですか。
「国家戦略」というと政治家やマスコミは、明治の殖産興業とか戦後高度経済成長のようなわかりやすい「大きな物語」をすぐ言い出しそうで不安になります。政治は、自由と民主主義の拡大を忘れないで日々利害の調整をがんばってやってくれればそれでいいと思います。