日本はEV事業に全力で取り組むべきだ - 小川浩

2010年03月26日 09:43

最近沈思黙考中で、やや情報発信力において、例年になく弱まっている小川です(笑)。

3月は公私ともにばたばた状態で、アウトプットどころかインプットさえままならない状態だったのです。
しかし、それもそろそろ終わりで、来週は月曜からセミナー参加もするし、3月末で年度予算を使い果たした企業達も新たな動きを見せ始めるし、そろそろ心機一転動き始めようとおもいます。

さて、僕がテスラモーターズという電気自動車(EV)ベンチャーに注目し、ことあるごとに触れてきたことをご存じの読者もおられると思います。このテスラがいよいよIPO(新規株式公開)に動き出しています。


テスラは、日本的な強力かつ安全な一個の電池による電力の蓄積ではなく、小型で汎用的な電池を大量に並列配置するという、IT業界出身者である創業チームならではの、ユニークな設計を採用したうえで、超クールなスポーツカーの外観を与えることで商品性を高めてきました。

テスラは当然まだ赤字ですが、それでも今回の彼らのIPOは成功すると見られています。集めた資金は高級セダン開発の投資に充てられるとのことで、今後彼らはポルシェのようなスポーティでありながらラグジュアリーな車メーカーを目指すものと思われます。

ポルシェも完成品を売るだけでなく、スポーツカー開発やレースによって培われた最新技術を他社に供与することで大きな売上をあげており、テスラも同様のビジネスモデルをもって、今後黒字化を目指していくでしょう。

僕はクルマやバイクが大好きです。
彼らは単なる移動手段ではなく、強力なパワーや速度によってエモーショナルな刺激を与えてくれる、ライフパートナーであると僕は思っています。僕がテスラを応援しているのは、エコ的な機能と性能一点張りの他の自動車メーカーの姿勢が、かえってクルマへの魅力を減じており、運転する喜びや所有する愉悦を無視しがちであるからであり、テスラのように、新しい技術、イノベーションはクールでカッコいい、そうあるべきだと考えることこそ、クリエイティブな世界にいる者に必要だと思うからです。

ホンダのハイブリッドCR-Zは予想の10倍の売れ行きだそうです。
たしかにあれはカッコいい。アレが売れるということは、クルマ離れが叫ばれる若者世代も実はいいクルマは売れる、という証明でしょう。いいことです。

しかし、ここでも繰り返していますが、マーケティング的観点ではCR-Zの”なんちゃってハイブリッド”(ホンダファンの方、ごめんなさい)は正しい選択ですが、技術目線&イノベーター目線では、あれはやっぱり単なる妥協と商業主義の産物だと思います。トヨタのプリウスと比べるのは、僕は少々失礼だと思っています。

テスラは10年先を見据えたクルマを作っています。トヨタのハイブリッドならEVへの移行もあっという間でしょう。あとはデザインやコンセプト次第です。海外メーカーがテスラに触発されて、クルマ好きの心を震わせるような刺激的なEVを作り出す前に、今の逆境を超えて、僕はトヨタ(そして他の日本のクルマメーカー)に、世界をあっと言わせるスゴいEVを商用化してほしいと思っています。

クルマは、いまだに世界に通用する日本の基幹産業です。
国家を挙げて、トヨタを応援するべきだと思うし、トヨタ(そしてもちろん他の全メーカー)は、顔のないクルマを作り続けるのではなく、クールなイノベーションに取り組んでほしいと思っています。

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