電波解放政策議論にみる矛盾 真野 浩

2010年04月14日 09:31

 先週の原口大臣の記者会見などもあり、電波の見直し議論が盛んだ。
電波資源の有効活用には、電波資源とその使途を分離すべきというのは、長年言われている。
しかし、最近の議論は、たんなる使途のすげ替え論ではないだろうか?

 マラソン中継にしか使われていなFPUの帯域を、携帯電話に云々というのは、FPUであれ携帯電話であれ、特定の使途と特定の電波資源をバンドルすこるとにかわりはない。 まして、ここにLTEという個別の技術とのバンドルまで言及しはじめたら、本質的にはなにも変わらない。

 100年に一度あるかないかの電波の大きな再編時に、提言する人達こそが、階層化され論理的に整理されたグランドデザインを提案するべきだ。
 いままでの電波政策を批判しながら、結局はたんなる土地の取り合い的な議論をするのは、まったく意味が無いだろう。 数年後に、LTEより効率が良いもの、携帯電話よりニーズの高い使途が発生したら、”マラソン中継にしか使われないFPUの帯域”というのが、”携帯電話にしか使われないLTEの帯域”と言い換えられるだけではないだろうか?

 電波政策の根本的な改革を今するならば、有線で議論されているゼロ種キャリア的な事業免許と電波の免許の分離、そしてなによりも電波資源の割当について、徹底して技術中立性をどうするかの議論にすべきである。

 つい5年くらい前まで、UWBにすればなんでも大丈夫とか、Wi-MAXになれば効率がよくなると騒いでた人達が、こんどはLTEになればと言っていては、なにも改革されないだろう。 政策提言、制度論を論じるのに、個別の技術名称や使途の各論に踏み込みすぎないようにするべきではないだろうか?

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