鉄は熱い内に打て
案外早く開催したな、と感心している。
都民ファーストは昨日、新人研修会を開催したそうである。
私がやりたかったことの一つがこれである。
当選はしたものの大概の新人の方々は何も知らないし、社会常識がどこまで身についているか分からない。
当選して、バンザイ、バンザイと声を上げるのはいいが、本当に有権者の信頼に応えていくためには、それなりの心構えが必要で、そのための新人研修は必須なのだが、既存政党はこれを怠ることが多かった。
都民ファーストの代表が小池さんから野田さんに代わったということで、どんな変化が起きるのだろうか、と見ていたが、幸いにポイントは外していないようだ。
新人研修会に引き続いてこれから週2回、同様の研修会を開催することにした、という報道が流れてきたので、一安心している。
そこまでやらなくてもいいのではないか、みんな大人なんだから、などといった揶揄の声が上がるかも知れないが、そこまでやるのが都民ファーストということだろう。
選挙の洗礼を受けた人は、学ぶのが早いはずである。
単なる座学では得られない貴重な経験をしているのだから、今学べば、グングン吸収するはずである。
若い政治家は、こういうプロセスで育てるのがいい。
何よりも落選経験のある人が講師の中におられるようだから、風頼みの選挙しか経験していない人の話よりも何倍も役に立つはずである。
ちなみに私がやりたかったのは、当選した本人だけでなく、当選した議員の議員活動を支えるスタッフの方にも参加してもらう研修会である。
議員本人の心構えを整えることも大事だが、それ以上に大事なのはその議員の議員活動を支えるスタッフの方々に対するきめ細やかな研修である。
選挙の収支報告書の作成や議員のスケジュール管理など、議員本人には分からないことばかりで、安定した議員活動を行うためにはそれなりのスタッフが必要である。
それぞれの事務所に選挙の実務に通じた信頼できる方がおられればまず安心していいと思うが、新人の場合は大体は知人や友人、家族がその役割を担うことが多いだろうから、結構危うい。
そういう意味では、都民ファーストの新人研修にはまだ足りないところがありそうだ。
都民ファーストという新しい地域政党の基盤を作るためには、こういう研修会の開催が必須である。
鉄は熱い内に打て、と言う。
多分、当選回数を重ねている現職の議員やその事務所のスタッフの方にもこういう研修が必要なはずだ。
小池さんが決めたのか、それとも代表に返り咲いた野田さんが決めたのか分からないが、とにかくこれはいいことである。
東京大改革を日本大改革に発展させることが出来れば、やはり凄い
一口に日本大改革とか維新とか簡単に言わない方がいいのだろうが、そういう旗印が掲げられるとそれなりにその気になってくるから不思議なものだ。
小池さんに日本大改革の志ありやなしや、と直接お聞きしたいものだが、多分小池さんにはそこまでの志はないのだと思う。
東京大改革、東京都議会改革はまごうことなく小池さんの目標ではあるが、その先どこまでのことを考えておられるのかは分からない。
東京都議会議員選挙が終わったらもう自民党や安倍内閣との協調路線を打ち出しておられるようだから、国政の課題は国会議員の皆さんにお任せしようということだろう。
2020年東京オリンピックを成功に導いていくためには都知事である小池さんがむやみやたらと国と角を突き合わせるようなことをしているとあちこちに不具合が出てくるだろうから、小池さん自体は都知事の職に専念されることがいいはずだ。
都民ファーストはあくまで東京大改革、東京都議会改革のために必要とされた受け皿でしかないから、国政改革、日本大改革を志向するなら都民ファーストとは違った国政政党を立ち上げて、それぞれに棲み分けされることだ。
都民ファーストは、日本大改革や維新を標榜するには如何にも器が小さすぎる。
都民ファーストはいつまでも地域政党に留まるくらいでいいのではないだろうか。
やはり、これから注目されるのは、若狭さんの動きである。
若狭さんが上手に動くと、国政レベルで大きな動きが生まれてくる可能性が高い。
勿論、小池さんや都民ファーストとの連携は大事にしなければならないが、これからの仕事は若狭さんの番である。
私は若狭さんを支援する有志の会の顧問をお引き受けしているから、若狭さんのこれからの活動を陰になり日向になって支援していくつもりである。
何年先になるか分からないが、上手くすれば若狭さんが日本大改革や維新の道を拓いてくれるかも知れない。
楽しみなことである。
そういう展望が示されれば元気が出る人たちが、あちらこちらにいるような気がしている。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年7月6日の小池百合子氏関連の記事をまとめて転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。