この5月21日、ロシアと中国が天然ガス供給の契約に合意しました。これは、ロシアが中国に対し、2018年から30年の間、年間380億立方メートルの天然ガスを供給する、という内容。ウクライナ問題などで国際的に孤立しつつあるロシアが、中国という「仲間」とエネルギー問題で手を結んだ、というわけです。
これにより、ロシアが進める東シベリアの天然ガス開発に目処が立ち、日本へのパイプライン供給は見送られる、ということになるんだが、朝鮮半島経由の陸上パイプラインの可能性はまだ少し残っているようです。シベリアから日本へパイプラインを敷設するとなると、どうしても海中を通さざるを得ず、技術的にも環境影響面からもなかなか難しい、というのが現状のようです。
国際エネルギー機関(IEA)の報告によれば、天然ガス消費では中国の需要がダントツで多くなるだろう、ということです。2019年には年間3150億立方メートルを消費して世界一になる、という予測もある。ちなみに2012年の場合、日本の天然ガス消費量は約1055億立方メートル、世界の3%超になります。
表題の記事では、大気汚染が深刻化している中国で天然ガス需要が中心になれば、石炭からの切り替えによって汚染の軽減化に繋がるだろう、と書いています。いわゆる「シェールガス革命」で米国における天然ガス消費が落ち込み、今回のようにロシアが中国に安定的に天然ガスを供給したり、オーストラリアなど新たな天然ガス供給国が増えることで、全体的に天然ガスの価格が沈静化する、という予測もあります。
日本はシベリアからパイプライン敷設で天然ガスを輸入することもできるんだが、今のところ産業界の腰は重く、ロシアが中国という供給先を得たことで強気に出ることができない状況になっています。エネルギー安全保障の観点からも、天然ガス供給については再度、真剣に考えなければならないのではないでしょうか。
INTERNATIONAL BUSINESS TIMES
China’s Pollution Problem Pushes Country to Rival US in ‘Golden Age of Natural Gas’
What’s Wrong With The Movie Gravity? Ask Neil deGrasse Tyson
KOTAKU
サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーが主演した映画『ゼロ・グラビティ』(2013年)は、日本では今年のお正月公開でした。日本の置ける興行収入は30億円超だったらしい。まあまあの仕上がり、といったところでしょうか。英題は単に『Gravity』。邦題に「ゼロ」をつけたのは間違いだった、という人もいます。しかし、こうした宇宙ものSFにジョージ・クルーニーは尻の置き所がちょっと変だったようで、あまり評価はされていません。なぜ、こんな作品に出たんでしょう。一方、サンドラ・ブロックのほうは英国アカデミー賞で主演女優賞を取ってたりします。この記事では、映画『ゼロ・グラビティ』への突っ込みどころを紹介。やはりジョージ・クルーニーに関するものが多いようです。
九九は覚えなくても大丈夫
赤目無冠のぶろぐ
八の段とか九の段とか、無駄なんじゃないのか、というブログです。確かに12×8を考えるとき、(10+2)×8とし、80+16で96、というように計算することはよくあります。八の段とか九の段も「八二、十六」と「二八、十六」は同じじゃんか、という話もある。ただまあ、八の段を覚えといたほうがいろいろ便利なのもあるんじゃないかと思います。
Artist regrows Van Gogh’s ear using his DNA
SOLOID GIZMODE
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの遺伝子情報から、彼の耳を復元した芸術作品がドイツの「ZKM MEDIA MUSEUM」で展示されているようです。ゴッホは自ら自分の耳を切り落とした、と言われているんだが、最近になって耳を切ったのはポール・ゴーギャンだったんじゃないか、という説が出ています。そう考えると、この作品、なにやら象徴的です。
Japanese Luxury Cars: The Limits To Infiniti
BUSINESS INSIDER
ニッサン「インフィニティQ50」のような日本製ラグジュアリーカーについて書いている記事です。この「Q50」は受注生産らしいんだが、ドイツのメルセデスやBMW、アウディなどに対抗する車種なんだそうです。ニッサンの幹部によれば、こうしたプレミアムモデルは「全体の12%、利益の50%」になる。米国でトヨタのレクサスが成功しているんだが、まだまだ高級車部門でドイツ車には大きく水をあけられている。いくら全体でシェアを奪っても高級車によって得られる利益の半分、というのは無視できないでしょう。もちろん、韓国メーカーも虎視眈々とこの市場を狙っているし、アルファロメオやマセラティなどイタリアのメーカーも捲土重来を期している、とこの記事では書いています。
アゴラ編集部:石田 雅彦