仕事でもプライベートでも、何かに対する怒りやネガティブな感情が湧き上がってくることがあります。そんな気持ちになると、後から必ず後悔と反省の気持ちが生まれます。
乱れた精神状態にならず、いつも楽しく、うれしい。心の平安を維持するためには、どうしたら良いのでしょうか。
私なりに、3つのことを意識するようにしています。
まず、ネガティブなことに無駄なエネルギーを使わないことです。建設的な批判やアドバイスは大切だと思いますが、誹謗中傷や揚げ足取りのような行為は、時間を費やしてマイナスを積み上げる不毛な行為。ストレス発散したい気持ちもわかりますが、できるだけ避けるべきです。
ネット上には、匿名のネガティブなコメントが溢れています。見る度に思うのは、そのために費やしたエネルギーを前向きで生産的なことに振り替えたら、世の中全体で莫大な価値が生まるのではないかということ。代案の無い批判や、負の感情だけから発せられる言葉は、周囲を不幸にするだけではなく、本人の心を少しずつ蝕んでいきます。
2つ目は、人と比較しないことです。競争相手を見つけて、切磋琢磨するのは良いと思います。しかし、そこに妬みやひがみといった負の感情が湧き上がることがあります。人と自分を比較して、自分の相対評価を始めてしまうからです。「人は人、自分は自分」という絶対的な価値を持つことができれば、ポジティブな感情が生まれます。自分の良い面と向き合うことができれば、自分は恵まれていると思えるようになるはずです。そこに感謝の気持ちが生まれ、心の安定をもたらすのです。
3つ目は、争うことをやめて「赦す(ゆるす)」気持ちを持つようにすることです。
今週の日本経済新聞夕刊の脚本家の竹山洋さんのエッセイに「あらそはぬ 風の柳を 心かな」という言葉が紹介されていました。誰かと争わないと決めてから、世間の風が穏やかになり、人生が好転したというのです。
自分の思い通りにいかない人、自分を攻撃してくる人に対して、それを柳のようにしなやかに受け流し、正面からぶつかるのを止める。そこに心の余裕が生まれ、気持ちがスッと楽になる。そうすると、良き気の流れができて、悪い気が逃げていくから、周りに人が集まり、人生が好転するのだと思います。
こうやって、感情のコントロール方法を文章に書くのは簡単ですが、現実には実践できないことも多く、まだまだ未熟な自分に気が付くことが頻繁にあります。そんな自分を否定することなく、毎日少しでも進歩しているとポジティブに捉え、目標に近づいていきたいと思います。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年4月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。