「応援するといなくなってしまう」というジレンマ

会社名義を含めて、私が最も多く借入をしている金融機関の担当者が異動になりました。何と、1年間のシンガポールでのトレーニーとして、研修に派遣されるそうです。

(写真ACから:編集部)

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新規開拓先として知り合いの方に紹介していただき、借入を数億円まで一気に膨らませました。それだけではなく、私からインナーサークル資産設計実践会のメンバーを何人も新規のお客様として、紹介して融資をしてもらいました。

私の周りにいる人たちとの取引拡大だけが、栄転の理由とは思いませんが、新規開拓では恐らく支店内では抜群の営業成績になったはずです。

別の不動産会社でも、担当してくれた営業マンから物件を購入し、さらに私の周りにいる個人投資家も次々と同じ物件を購入。その結果、営業マンはダントツの販売実績を挙げて社内で昇格していきました。担当者は別の人に替わってしまい、直接のコンタクトの機会が減ってしまいました。

自分の担当者を応援することで栄転や昇格につながり、次のステージに旅立っていくのは嬉しいものです。しかし、せっかく良い担当者と良好なの関係が築けたのに、また次の担当者とのリレーションを作っていくのは、ちょっと面倒です。

この「応援するといなくなってしまう」というジレンマは、いつも頭を悩ませる問題です。

一緒に仕事をしている人たちには、少しでも良い成果を出してもらい、自分と付き合って良かったと思ってもらいたい。一生懸命やってくれる人に対しては、自分もそれ以上のものを提供したいといつも思い仕事をしています。取引の関係を深めていく中で、相手が成長していくのを見るのは仕事の醍醐味の1つでもあります。

考えてみれば、私自身も多くの取引先や同じ組織にいた上司や同僚から様々なサポートを受け、それを糧にしてここまで自分の仕事の幅を広げることができました。

これからもやる気に溢れた人たちをサポートして、彼らの成長を楽しむような仕事のやり方を続けていこうと思います。それが例え、自分の担当がいなくなってしまうというちょっと寂しい結果になるとしても、またどこかでご縁があれば一緒に仕事をする機会があると思って。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年10月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください

 

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。