新型コロナウイルスそのものより桁違いに多くの人を死なせる可能性があるのが、医療関係者への感染拡大による医療崩壊だ。
大阪府吹田市の国立循環器病研究センターでは、3月7日に、産婦人科外来に勤務する50代の女性非常勤看護師が他の医療機関で勤務中に府内の60代女性の対応をして新型コロナウイルスに感染したことから、消毒作業のために9〜13日の外来診療の休診を決定した。この患者の女性は、大阪市北区のライブハウスを訪れて感染が確認された人だ。
また、感染した看護師と接触があった職員32人を自宅待機としたという。
こうした事態を避けるためには、新型コロナウイルスの感染可能性がある人が一般の医療機関に来ないようにすることが一番大事だ。来ても検査の斡旋もしないと明確化すべきである。
感染の恐れがあれば、電話相談→ドクターカーなどでの出張検査か特定の機関での検査の流れにするべきだと思う。NHKが狂ったように医者が検査を求めているのに保健所がしてくれないのがけしからんといい、加藤勝信厚生労働大臣陣まで、「医者の判断があれば検査します」といっているが、こんなのは、撤回すべきだと思う。
それより、出張検査態勢の整備をするべきだ。イギリスでは、完全装備の看護師が2人1組でドクターカーみたいなものにのって出張で検査をしているらしい。そういうやり方が正しいと思う。緊急事態なのだから、従来の医師法などの枠組みは特別法で大胆に柔軟運用して欲しい。
これは新型ウイルスだけでなく、インフルエンザでもそうだ。インフルエンザのおそれがある人が診療所や病院の待合室でほかの病気の患者とかなりの時間過ごすなんて言うシステムはもってのほかだと思う。予約なしとか、しても長く待たせるシステムは本質的に危険である。
ホームドクターとしては、自分の患者を気分的にも、患者から悪く思われたくないということからも、むげにできないだろうが、大局的に考えておかしい。また、インフルエンザの検査機器を購入したので、採算上も数をこなしたいなどと言うことがあればとんでもないことだ。
もうひとつ、ぜんそく薬が効くのでないかという噂が広まって、そのぜんそく薬が不足して患者は命の危険を感じているという。
マスコミもよほど報道には気をつけて欲しいが、BPO( 放送倫理・番組向上機構)の医療・薬品版のような仕組みをつくって、有害な健康医療情報を厳しく監視すべきではないか。