勉強でも仕事でも、いつ終わるかわからない状態だと精神的に参ってしまう。
当然、やる気も起きなければ集中力も出ない。
新約聖書には、「それゆえ明日のことを思い煩うな。明日のことは明日自ら思い悩む。今日の苦労は今日一日で十分である」と書かれている。
デールカーネギーも、「道は開ける」で「今日一日の区切りで生きる」ことの重要性を説いている。
仕事も勉強も、今日のタスクを終えたら自分を解放してあげよう。
私自身、司法試験受験生だった頃、その日のノルマを終えたら晩酌をして寝るまでの時間を自由に過ごした。
そして、「今日一日無事に終わった」と満足して眠りに入った。
娘が中学受験生だった頃も、(塾の日を除いて)午後8時頃までにその日の勉強を終わらせ、後はゆっくり夕食を食べながらDVDを観たりしていた。
拙著「すぐに結果を出せるすごい集中力」でも、一日のご褒美の重要性を力説している。
受験生を持つ保護者の中には、早く終わったら上乗せの勉強を課すという人がいるようだ。
しかし、これは完全な逆効果だ。
「どうせ、上乗せ分が来るのだからゆっくりやろう」と子どもが考え、勉強がはかどらなくなってしまう。その日の課題を終えたら、後は自由にさせるべきだ。
仕事の場合も、管理職は、部下が今日のタスクを終えたら「付き合い残業」をやらせてはならない。
「どうせ遅くなるのならゆっくりやろう」と思って、仕事がはかどらなくなるだけだ。
その日のタスクを終えればその日一日は上出来だ。
先のことを思い煩うことなく、その日の残りを楽しもう。
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編集部より:この記事は弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2022年8月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。