大手薬局チェーンの減収が話題になっています。調剤報酬の改定で、2022年4月から300店以上を展開する大手薬局チェーンの「調剤基本料」を引き下げたためだそうです。
調剤報酬改定、大手薬局狙い撃ち アインHD10億円減収https://t.co/Qytu6vKmgR
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) June 5, 2023
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調剤報酬改定以外でも大手調剤薬局には逆風が吹いています。
本日値下がりランキング1位。
調剤報酬の改定で収入面でも大手調剤薬局は逆風下。
物価高に対応した従業員の給与引き上げやシステム投資で費用(17%増)がかさむ。
どうなる?薬局業界。
アインHD、7年ぶりの安値 今期減益見通しを嫌気:日本経済新聞https://t.co/yOKsLZMbR6
— わたなべさん (@a_w_329) June 5, 2023
やむを得ない措置だという見方も。
診療報酬であるかぎり、財源は社会保険料なわけで、
厚労省としては、薬局側がスケールメリットを活かしてコストを下げられるなら、点数を下げて医療費を削減したいよね。どっち目線でみるか。ただ、利益がなさすぎると、産業としては弱っていく。
— Masami Kosako, MPH | 小迫 正実 (@masamikosako) June 5, 2023
「調剤基本料」だけでなく大手調剤薬局の経営は岐路に立っているという指摘もみられます。薬価差益とは、薬価と仕入れ価格の差によって生じる利益のことを言います。
ちなみに大手チェーンは薬価差益なくされたら、赤字になります。 https://t.co/5ijIE12MUL
— るるーしゅ (@ph_lelouch) February 20, 2023
苦境に陥っているのは大手調剤薬局だけでなく、ジェネリック医薬品(後発薬)も患者に行き渡らないという深刻な供給不足に陥っています。
「末期がん患者に薬ないと言えますか」不祥事が生んだ災害級の薬不足 https://t.co/Jv4g0Fu3DW
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) May 14, 2023
診療報酬は削らずに一方的に薬価を下げることによってさまざまな悪影響が出てきています。
医師会は診療報酬引きさげを嫌ったので、トカゲのしっぽきりにように薬価に全ての医療費引き下げをかぶせた。確かに薬だしまくって稼ぐというパターンは昔より改善した。
一方製薬会社は利益を出せなくなり、生産を維持できなくなる。いまの問題は抗菌薬の輸入依存。抗菌薬がなければ外科手術は不可能 https://t.co/grrwLdJHdF— 中田智之@歯学博士/医療行政ライター (@NakaDash_) November 4, 2022
医療費増加に対して医師会は相変わらず医療費の増加を要望し続けました。政府は薬価基準を下げて医療費に回すという事を繰り返してきたそうです。
バブル経済の崩壊後に医療費増加が問題視されたが医師会は相変わらず医療費の増加を要望し続けた。
そこで厚生省は苦肉の策として薬価基準を下げて浮いた金を医療費に回すという事を繰り返した。つまり投薬ではなく技術料で稼げとの事である。— ハイパー岡田@反反緊縮(嫁公認アカウント) (@pochi1182) November 3, 2022
ただし、薬局に関していえば厚労省は「医薬分業」にしましたが「門前薬局」が増えて調剤医療費は2.5倍になってしましました。
厚労省は「医薬分業」で薬漬け医療をなくすために技術料を上げたが、かえって「門前薬局」が増え、調剤医療費は2.5倍になった。これを元に戻すだけでも、国民医療費は5兆円削減できる。 pic.twitter.com/5Z1lHtDnmv
— 池田信夫 (@ikedanob) July 22, 2022
また、薬価は下がり過ぎましたが、薬剤師の「技術料」はレントになってしまっています。
調剤医療費が増えるのは、32万人の薬剤師に薬価の3倍の「技術料」を払っているからだ。
免許制度がなくなれば、コンビニでも処方薬が売れるようになり、調剤薬局は減り、年間5兆円の技術料も減る。 https://t.co/MDnPVOeya7— 池田信夫 (@ikedanob) July 22, 2022
一方で、もっと薬剤師に権限を委譲すべきという指摘もあります。
薬剤師さん、処方権を持ってください。
あなたの能力を必要としている人がたくさんいます。
薬に関するあらゆる業務を行う薬剤師が
なぜ「処方」だけから逃げるのですか。
あなたの薬剤に関する知識を
直接、薬として患者に与えてください。
その知識を独り占めしないでください。#薬剤師に処方権を https://t.co/WssE4Vsx4Q— 東徹 精神科医 (@higashi1979) June 6, 2023
ただし、まずは過剰な受診を抑制するのが先なのではないでしょうか。
医療費を削減するために
過剰に受診する事を抑制する
そのために自己負担を上げる
ということです。別のモノで例えれば
ジュースの代金を全額公金から出す
自己負担無料
と言えば
本当に必要ない人もジュースを飲み
ジュース屋は「過剰に」儲かります。
それを抑える必要があります。 https://t.co/Gv0T9IZxWk— 東徹 精神科医 (@higashi1979) May 23, 2023