今年の後半振り回されてきたブッキングドットコム事件。最終的には、未払い金は全て入金され、事件はとりあえず解決しました。
この事件は、大手宿泊予約サイトブッキングドットコムを使って受付した宿泊予約の代金が同社から未払いの状態になり、私を含む宿泊施設のオーナーが集団提訴に至った問題です。
私は3つの宿泊施設で合わせて400万円近い未払い金が発生しましたが、先月すべて振り込みが行われました。
今回の一連の顛末を日経ビジネスの吉野記者に取材していただき、最新号で2ページ掲載(写真)していただきました。同誌の名物コーナーである「敗軍の将、兵を語る」のコーナーです。
事実関係に関し丁寧に取材してまとめていただき、本件の区切りとすることができました。
それにしても、いまだにわからないのはブッキングドットコム社がなぜ未払いを起こしたかです。
経営上の問題が発生して、資金繰りに窮したのかと勘ぐった時期もありましたが、今となってはその可能性は低いと思っています。
社内の財務経理のシステムに不具合があったという先方の説明が正しいのかもしれません。だとすれば、かなり脆弱で貧弱なオペレーションと言わざるを得ません。
現在も、一部の会社では支払いの遅延が散発的に発生しているようです。システム対応ではなく、未だに手入力で対応しているのでしょうか?
このような不安定な状況でも、海外の宿泊客の獲得のため、引き続き同社の予約サービスを利用せざるを得ない状況です。資産デザイン研究所でも、支払い遅延が起こらないかビクビクしながら、使っているのが現状です。
今回の未払金が想定よりも早く支払われ、早期解決に至った理由として、メディアの力があったと思います。
友人の加藤博太郎弁護士に相談したことで、集団提訴がメディアが取り上げる大きなニュースとなり、それが事件を解決させる大きな原動力になった事は間違いありません。
その意味では、私は「敗軍の将」というより「勝てば官軍」といった気分です。
いずれにしても、この手の面倒なトラブルが再び起こらないことを祈るばかりです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年12月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。